1級土木施工管理技術の過去問
令和5年度
選択問題 問30

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問題

1級土木施工管理技術検定学科試験 令和5年度 選択問題 問30 (訂正依頼・報告はこちら)

道路のアスファルト舗装の補修工法に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。
  • オーバーレイ工法は、既設の舗装上にアスファルト混合物の層を重ねる工法で、既設舗装の破損が著しく、その原因が路床や路盤の欠陥によると思われるときは局部的に打ち換える。
  • 表層・基層打換え工法は、既設舗装を表層又は基層まで打ち換える工法で、コンクリート床版に不陸があって舗装厚が一定でない場合、床版も適宜切削して不陸をなくしておく。
  • 路上表層再生工法は、現位置において既設アスファルト混合物層を新しい表層として再生する工法で、混合物の締固め温度が通常より低いため、能力の大きな締固め機械を用いるとよい。
  • 打換え工法は、既設舗装のすべて又は路盤の一部まで打ち換える工法で、路盤以下の掘削時は、既設埋設管等の占用物の調査を行い、試掘する等して破損しないように施工する。

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この過去問の解説 (2件)

01

この問題では、各補修工法の特徴と適用範囲を正確に理解しておきましょう。

選択肢1. オーバーレイ工法は、既設の舗装上にアスファルト混合物の層を重ねる工法で、既設舗装の破損が著しく、その原因が路床や路盤の欠陥によると思われるときは局部的に打ち換える。

適当です。

 

オーバーレイ工法は、既存の舗装の上に新しい層を重ねて補修する工法です。しかし、既設舗装の破損が著しく、その原因が路床や路盤の欠陥によると思われるときは、オーバーレイ工法ではなく、表層・基層打換え工法や全層打換え工法など、より大規模な補修工法が適しています。

選択肢2. 表層・基層打換え工法は、既設舗装を表層又は基層まで打ち換える工法で、コンクリート床版に不陸があって舗装厚が一定でない場合、床版も適宜切削して不陸をなくしておく。

適当ではありません。

 

表層・基層打換え工法は、既存の舗装の上層部をすべて取り除き、新たに作り直す工法です。コンクリート床版に不陸がある場合は、舗装厚が一定にならないため、さらに下層を不陸して平坦にする必要があります。

選択肢3. 路上表層再生工法は、現位置において既設アスファルト混合物層を新しい表層として再生する工法で、混合物の締固め温度が通常より低いため、能力の大きな締固め機械を用いるとよい。

適当です。

 

路上表層再生工法は、既存のアスファルト混合物を再利用して新しい表層を作る工法です。再生された混合物の温度は通常より低いため、強力な締固め機械が必要となります。

選択肢4. 打換え工法は、既設舗装のすべて又は路盤の一部まで打ち換える工法で、路盤以下の掘削時は、既設埋設管等の占用物の調査を行い、試掘する等して破損しないように施工する。

適当です。

 

打換え工法は、既存の舗装をすべて取り除き、新たに作り直す工法です。

路盤を掘削する際には、埋設管など地下埋設物を傷つけないように、事前に調査や試掘を行う必要があります。

まとめ

特に、オーバーレイ工法は、既存の舗装の表面を補修する工法であり、深い損傷には不向きであるという点が重要です。

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02

この問題で覚えておくポイントは、補修方法です。

近年は新設道路よりも維持管理の大切さが述べられだしているため、知っておく必要があります。

選択肢1. オーバーレイ工法は、既設の舗装上にアスファルト混合物の層を重ねる工法で、既設舗装の破損が著しく、その原因が路床や路盤の欠陥によると思われるときは局部的に打ち換える。

適切です。

オーバーレイ工法は、既設の舗装上にアスファルト混合物の層を重ねる工法で、既設舗装の破損が著しく、その原因が路床や路盤の欠陥によると思われるときは局部的に打ち換えます。

既設舗装の破損が著しい状況でオーバーレイを行うと、すぐに損傷してしまう可能性があります。

選択肢2. 表層・基層打換え工法は、既設舗装を表層又は基層まで打ち換える工法で、コンクリート床版に不陸があって舗装厚が一定でない場合、床版も適宜切削して不陸をなくしておく。

不適切です。

表層・基層打換え工法は、既設舗装を表層又は基層まで打ち換える工法で、コンクリート床版に不陸があって舗装厚が一定でない場合、下層の不陸も適宜切削して不陸をなくしておきます。

床板厚さや規格等も設計されているはずなので、舗装構成を変えてはいけません。

選択肢3. 路上表層再生工法は、現位置において既設アスファルト混合物層を新しい表層として再生する工法で、混合物の締固め温度が通常より低いため、能力の大きな締固め機械を用いるとよい。

適切です。

路上表層再生工法は、現位置において既設アスファルト混合物層を新しい表層として再生する工法で、混合物の締固め温度が通常より低いため、能力の大きな締固め機械を用いるとよいです。

選択肢4. 打換え工法は、既設舗装のすべて又は路盤の一部まで打ち換える工法で、路盤以下の掘削時は、既設埋設管等の占用物の調査を行い、試掘する等して破損しないように施工する。

適切です。

打換え工法は、既設舗装のすべて又は路盤の一部まで打ち換える工法で、路盤以下の掘削時は、既設埋設管等の占用物の調査を行い、試掘する等して破損しないように施工します。

占用物の調査を行っただけでは現場と位置関係が異なる場合があるため、試掘も要します。

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