1級土木施工管理技術の過去問
令和5年度
選択問題 問32

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問題

1級土木施工管理技術検定学科試験 令和5年度 選択問題 問32 (訂正依頼・報告はこちら)

道路のコンクリート舗装の補修工法に関する次の記述のうち、適当なものはどれか。
  • 注入工法は、コンクリート版と路盤との間にできた空隙や空洞を充填し、沈下を生じた版を押し上げて平常の位置に戻す工法である。
  • 粗面処理工法は、コンクリート舗装面を粗面に仕上げることによって、舗装版の強度を回復させる工法である。
  • 付着オーバーレイ工法は、既設コンクリート版とコンクリートオーバーレイとが一体となるように、既設版表面に路盤紙を敷いたのち、コンクリートを打ち継ぐ工法である。
  • バーステッチ工法は、既設コンクリート版に発生したひび割れ部に、ひび割れと平行に切り込んだカッタ溝に異形棒鋼等の鋼材を埋設する工法である。

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この過去問の解説 (2件)

01

コンクリート舗装の補修工法として、それぞれの工法がどのような損傷に対して有効か、どのような原理で補修が行われるかを理解しましょう。

選択肢1. 注入工法は、コンクリート版と路盤との間にできた空隙や空洞を充填し、沈下を生じた版を押し上げて平常の位置に戻す工法である。

適当です。

 

注入工法は、コンクリート版と路盤の間の空隙に注入材を充填することで、版の浮き上がりや沈下を抑制し、舗装の安定性を回復させる工法です。

選択肢2. 粗面処理工法は、コンクリート舗装面を粗面に仕上げることによって、舗装版の強度を回復させる工法である。

適当ではありません。

 

粗面処理工法は、コンクリート舗装面の表面を粗くすることで、滑り止め効果を高めたり、付着性を向上させたりする工法です。舗装版の強度を回復させる効果はありません。

選択肢3. 付着オーバーレイ工法は、既設コンクリート版とコンクリートオーバーレイとが一体となるように、既設版表面に路盤紙を敷いたのち、コンクリートを打ち継ぐ工法である。

適当ではありません。

 

付着オーバーレイ工法では、既存のコンクリート版と新しいコンクリート層を一体化させるために、路盤紙ではなく、付着促進剤などを用います。路盤紙は、土工とコンクリートの間の層に敷かれるものです。

選択肢4. バーステッチ工法は、既設コンクリート版に発生したひび割れ部に、ひび割れと平行に切り込んだカッタ溝に異形棒鋼等の鋼材を埋設する工法である。

適当ではありません。

 

バーステッチ工法は、コンクリート版のひび割れを抑制し、構造の安定性を高める工法です。ひび割れ部に直角に切り込みを入れ、そこに鋼材を埋め込むことで、ひび割れの進行を抑制します。

まとめ

注入工法: 空隙や空洞の充填

粗面処理工法: 表面の粗面化

付着オーバーレイ工法: 新しいコンクリート層との一体化

バーステッチ工法: ひび割れの抑制

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02

この問題で覚えておくポイントは、コンクリート舗装の補修工法という点です。

アスファルト舗装とは性質や補修工法が異なる場合があるので、留意しましょう。

選択肢1. 注入工法は、コンクリート版と路盤との間にできた空隙や空洞を充填し、沈下を生じた版を押し上げて平常の位置に戻す工法である。

適当です。
注入工法は、コンクリート版と路盤との間にできた空隙や空洞を充填し、沈下を生じた版を押し上げて平常の位置に戻す工法です。

 

選択肢2. 粗面処理工法は、コンクリート舗装面を粗面に仕上げることによって、舗装版の強度を回復させる工法である。

不適当です。

粗面処理工法は、コンクリート舗装面を粗面に仕上げることによって、表面のすべり抵抗性を回復させる工法です。

ショットブラスト工法やウォータージェット工法、ダイヤモンドグラインディング工法等などいくつもの種類があります。

 

選択肢3. 付着オーバーレイ工法は、既設コンクリート版とコンクリートオーバーレイとが一体となるように、既設版表面に路盤紙を敷いたのち、コンクリートを打ち継ぐ工法である。

不適当です。
付着オーバーレイ工法は、既設コンクリート版とコンクリートオーバーレイとが一体となるように、コンクリートを打ち継ぐ工法です。

路盤紙はコンクリートが路盤へ漏れ出ないようにコンクリート版と路盤の間に敷くものです。

選択肢4. バーステッチ工法は、既設コンクリート版に発生したひび割れ部に、ひび割れと平行に切り込んだカッタ溝に異形棒鋼等の鋼材を埋設する工法である。

不適当です。

バーステッチ工法は、既設コンクリート版に発生したひび割れ部に、ひび割れと直角に切り込んだカッタ溝に異形棒鋼等の鋼材を埋設する工法です。

ひび割れを直角に切り込んで、フラットバーで連結させます。

 

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