第一種衛生管理者の過去問
平成26年10月公表
労働衛生(有害業務に係るもの) 問14
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問題
第一種 衛生管理者試験 平成26年10月公表 労働衛生(有害業務に係るもの) 問14 (訂正依頼・報告はこちら)
作業環境における騒音及びそれによる健康障害に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- 騒音レベルの測定は、通常、騒音計の周波数補正回路のA特性で行い、その大きさはdB ( A ) で表示する。
- 騒音性難聴は、初期には気付かないことが多く、また、治りにくいという特徴がある。
- 騒音は、自律神経系や内分泌系へも影響を与え、交感神経の活動の亢進や副腎皮質ホルモンの分泌の増加が認められることがある。
- 騒音性難聴では、通常、会話音域より高い音域から聴力低下が始まる。
- 等価騒音レベルは、変動する騒音のある時間範囲について、250、500、1000、2000、4000及び8000Hzの音圧レベルの平均値として表した量である。
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この過去問の解説 (3件)
01
「等価騒音レベル」
騒音はある一定の音の強さで連続してるのではなくて、時間の経過とともに音が大きくなったり小さくなったりを繰り返しています。
等価騒音レベルは、これらを比較できるように、”騒音エネルギーの一定時間の時間平均”で算出され評価されます。
「A特性」
人間は1000Hzより低い音で聞きにくくなり、20Hzを下回ると聞こえなくなります。また20000Hzを上回ると聞こえなくなります。
このような人間に聞こえる聞こえない周波数で重みづけをする特性をA特性といい、JISによって騒音計に備えなければいけない特性として規定されています。
「騒音性難聴」
騒音下で長時間作業することにより難聴になることをいいます。
初期には耳鳴りが起こる程度で自覚症状が薄く、会話ができなくなるまで、進行してから気づくケースが多いです。
自覚症状が出る状態まで進行すると治療が難しい病気です。
では問題をみてみましょう。
1.正しいです。
2.正しいです。初期には耳鳴り程度で、進行してから気づくケースが多いです。
3.正しいです。
4.正しいです。高音域から聴力低下が始まるため、日常生活では気づきにくいという側面があります。
5.誤りです。等価騒音レベルは時間平均で表されます。
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02
1.〇 「騒音レベル測定」では、大きさをdB(A) で表示します。
2.〇 「騒音性難聴」は、初期には「気付かない」・「治りにくい」という特徴があります。
3.〇 「騒音」は、自律神経系や内分泌系に影響を与えます。
4.〇 「騒音性難聴」では会話音域よりも、高い音域から聴力低下が始まります。
5.× 「250、500、1000、2000、4000及び8000Hzの音圧レベルの平均値」ではなく、「エネルギー的な平均値」となります。
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03
1について、まず、基本的な騒音測定の方法は、「JIS Z 8731」に定められています。
その中で、通常A特性で測定を行い、その場合の表示はdB(A)で行うことと決められています。よって正しいです。
2について騒音性難聴は、「初期は耳鳴りが発生するが難聴は発生せず、現時点では有効な治療手段はない」という特徴があります。よって正しいです。
3について、人は騒音によりストレスを受けた時と同じ反応をするため、正しいです。
4について、騒音性難聴は2の説明の他、高い音域からの聴力低下が特徴として見られるため、正しいです。
5について、「等価騒音レベル」とは、「ある時間範囲について、変動する騒音の騒音レベルをエネルギー的な平均値として表した量」のことをいうので、誤りです。
よって、5が正解です。
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