第一種衛生管理者の過去問
令和3年10月公表
労働生理 問36

正解は：1番（誤っているもの）

1 .心臓は、自律神経の中枢で発生した刺激が刺激伝導系を介して心筋に伝わることにより、規則正しく収縮と拡張を繰り返す。

　心臓は、心臓の中にある同結節（洞房結節）で発生した刺激が刺激伝導系を介して心筋に伝わることにより、規則正しく収縮と拡張を繰り返します。

　心筋を活動させる刺激は自律神経の中枢では発生しません。

2 .肺循環により左心房に戻ってきた血液は、左心室を経て大動脈に入る。

　正しい文言です。

3 .大動脈を流れる血液は動脈血であるが、肺動脈を流れる血液は静脈血である。

　正しい文言です。

4 .心臓の拍動による動脈圧の変動を末梢（しょう）の動脈で触知したものを脈拍といい、一般に、手首の橈（とう）骨動脈で触知する。

　正しい文言です。

5 .動脈硬化とは、コレステロールの蓄積などにより、動脈壁が肥厚・硬化して弾力性を失った状態であり、進行すると血管の狭窄（さく）や閉塞を招き、臓器への酸素や栄養分の供給が妨げられる。

　正しい文言です。

答えは(1)です。

1：心臓は右心房にある洞結節で発生した刺激が刺激伝導系を介して心筋に伝わることにより、規則正しく収縮と拡張を繰り返します。

2：この記述は誤っていません。

3：この記述は誤っていません。

頻出論点ですので、必ず押さえておきましょう。

4：この記述は誤っていません。

5：この記述は誤っていません。

１：×

２：○

３：○

４：○

５：○

誤った選択肢は1です。

正しくは「心臓は、心臓の中にある同結節（洞房結節）で発生した刺激が刺激伝導系を介して心筋に伝わることにより、規則正しく収縮と拡張を繰り返す。」です。

心筋を活動させる刺激は自律神経の中枢では発生しません。

その他は説明文の通りです。

【解説】

　１：誤

　心臓の運動は「洞結節」で発生した刺激が刺激伝導系を介して心筋に伝わることにより起こります。

　２：正

　記載のとおりです。

　３：正

　記載のとおりです。

　体循環：左心房 → 左心室 → 大動脈 → 体内の各器官・組織 → 大静脈 → 右心房

　 肺循環：大静脈 →右心房 → 右心室 → 肺動脈 → 肺 → 肺静脈 →左心房

　４：正

　記載のとおりです。

　５：正

　記載のとおりです。

　中学校の理科の「生物の体のつくりとはたらき」、高校の生物基礎、生物の教科書や、副教材にも記載されている内容です。中学・高校の教科書等をお持ちの方は、目を通しておいた方がよいです。

　※出版社によって、記載表現が異なったり、記載されていないこともあります。