第一種衛生管理者の過去問
令和4年4月公表
労働生理 問43

正解は5です。

エネルギー代謝率は動的筋作業の強度を表すものであり、静的筋作業には適用できません。

その他の選択肢については、以下の通りです。

1.代謝において、細胞に取り入れられた体脂肪などが分解されてエネルギーを発生する過程を異化といいます。同化ではありません。よって誤りです。

2.代謝において、体内に摂取された栄養素が種々の化学反応により生体に必要な物質に合成されることを同化といいます。異化ではありません。よって誤りです。

3.基礎代謝量は、 安静・覚醒・横臥の状態の測定値で表されます。睡眠中ではありません。よって誤りです。

4.エネルギー代謝率は、作業に必要としたエネルギー量が基礎代謝量の何倍にあたるかを示す指標です。設問は、「呼吸商」についての説明です。

1 .×

異化に関する説明です。

代謝において、体内の栄養素が細胞を構成するたん白質などに合成されることを同化といいます。

2 .×

同化に関する説明です。

3 .×

基礎代謝量は睡眠中ではなく、覚醒・横臥・安静時の測定値で表します。

4 .×

エネルギー代謝率ではなく「呼吸商」についての説明です。

エネルギー代謝率は、その作業に要したエネルギー量に対する基礎代謝量の比率のことをいいます。

5 .〇

正しい記述です。

エネルギー代謝率は様々な活動の結果による強度を表すため、静的筋作業もしくは精神的作業においては当てはまりません。

【解説】

５が答えの選択肢になります。

　１：誤　２：誤

　「同化」と「異化」の説明が逆になっています。

　３：誤

　基礎代謝量は、朝の空腹時に安静で覚醒して、

　横たわった状態での測定値です。

　４：誤

　この説明は、「呼吸商」についてのものです。

　５：正

　これが答えの選択肢になります。記載のとおりです。