第一種衛生管理者の過去問
令和5年4月公表
労働生理 問7

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問題

第一種 衛生管理者試験 令和5年4月公表 労働生理 問7 (訂正依頼・報告はこちら)

感覚又は感覚器に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
  • 眼軸が短過ぎるために、平行光線が網膜の後方で像を結ぶものを遠視という。
  • 嗅覚と味覚は化学感覚ともいわれ、物質の化学的性質を認知する感覚である。
  • 温度感覚は、皮膚のほか口腔(くう)などの粘膜にも存在し、一般に温覚の方が冷覚よりも鋭敏である。
  • 深部感覚は、筋肉や腱にある受容器から得られる身体各部の位置、運動などを認識する感覚である。
  • 中耳にある鼓室は、耳管によって咽頭に通じており、その内圧は外気圧と等しく保たれている。

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この過去問の解説 (5件)

01

感覚および感覚器に関する問題です。

選択肢1. 眼軸が短過ぎるために、平行光線が網膜の後方で像を結ぶものを遠視という。

正しい選択肢です。

眼軸が短過ぎるために、平行光線が網膜の後方で像を結ぶ状態は遠視です。

逆に、眼軸が長過ぎるために平行光線が網膜の前方で像を結ぶ状態が近視です。

選択肢2. 嗅覚と味覚は化学感覚ともいわれ、物質の化学的性質を認知する感覚である。

正しい選択肢です。嗅覚と味覚は化学感覚です。

物質の化学的性質を認知でき、鋭敏なため微量でも認知することができますが、反面、疲労しやすく慣れて鈍感になってきます。

選択肢3. 温度感覚は、皮膚のほか口腔(くう)などの粘膜にも存在し、一般に温覚の方が冷覚よりも鋭敏である。

温度感覚は一般に、冷覚の方が温覚よりも鋭敏です。

よって、誤った選択肢です。

選択肢4. 深部感覚は、筋肉や腱にある受容器から得られる身体各部の位置、運動などを認識する感覚である。

正しい選択肢です。

深部感覚とは、皮膚や粘膜の表面ではなく、身体の深部にある筋肉や腱などで受ける感覚です。

具体的には、筋・腱・関節などで認識されます。

選択肢5. 中耳にある鼓室は、耳管によって咽頭に通じており、その内圧は外気圧と等しく保たれている。

正しい選択肢です。

中耳にある鼓室は耳管によって咽頭に通じており、その内圧は外気圧と等しく保たれています。

トンネルやエレベータの急な昇降などで中耳の内圧と外気圧に差が生じると、耳鳴りなどの原因となります。

まとめ

労働生理は全般的に出題パターンがある程度決まっています。

過去問をしっかりとやり込むことが一番の対策です。

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02

感覚又は感覚器に関する問題です。

選択肢1. 眼軸が短過ぎるために、平行光線が網膜の後方で像を結ぶものを遠視という。

これは正しい選択肢となります。

眼軸が短すぎると網膜の後方で像が結ばれてしまいます。

この状態を遠視といいます。

逆に眼軸が長すぎて網膜の前方で像が結ばれてしまう状態を近視といいます。

選択肢2. 嗅覚と味覚は化学感覚ともいわれ、物質の化学的性質を認知する感覚である。

これは正しい選択肢となります。

化学感覚は物質の化学的性質を認知できますが、長時間の刺激にさらされると、

刺激に慣れて感覚が疲労することによって、鈍感になってしまいます。

選択肢3. 温度感覚は、皮膚のほか口腔(くう)などの粘膜にも存在し、一般に温覚の方が冷覚よりも鋭敏である。

これは誤りの選択肢になります。

冷覚の方が温覚よりも鋭敏です。

人間にとって熱いものよりも冷たいものの方が危険ということです。

選択肢4. 深部感覚は、筋肉や腱にある受容器から得られる身体各部の位置、運動などを認識する感覚である。

これは正しい選択肢となります。

深部感覚とは、体の内部の筋肉、腱、関節などの動きや位置を感知する感覚のことを指します。

深部感覚により、私たちは自分の身体の部位がどのような位置にあるか、

どのように動いているかを意識せずに把握することができます。

例としては、筋肉の張力や伸縮、関節の動き、腱反射などがあげられます。

選択肢5. 中耳にある鼓室は、耳管によって咽頭に通じており、その内圧は外気圧と等しく保たれている。

これは正しい選択肢となります。

台風が近づいているときなどに、気圧のせいで自律神経が乱れることがあると思います。

それは中耳の内圧が台風によって変化し、脳の中枢にある自律神経系に伝わるからです。

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03

感覚器に関する労働生理の問題です。

遠視とは、平行光線が網膜の後方に像を結ぶ屈折状態のことを言います。

一般にみられるのは眼軸長(眼球の長さ)が短い軸性遠視です。

近視とは、平行光線が網膜よりも手前で焦点を結ぶことで、ピントが網膜に合わない状態をいいます。

は、外耳・中耳・内耳に分かれています。

外耳は耳たぶ(耳介)と外耳道(耳の穴)から成ります。

その奥に鼓膜があります。

中耳は鼓膜の奥、鼓室と呼ばれる小さい部屋から成ります。

鼓室は耳管とつながっており、鼻の後方で鼻咽頭とつながります。

耳管は鼓膜の内外の気圧を等しく保つ役割をしています。

内耳は中耳のさらに奥、聴覚や平衡感覚に関わる器官が存在します。

選択肢1. 眼軸が短過ぎるために、平行光線が網膜の後方で像を結ぶものを遠視という。

設問の通りです。

選択肢2. 嗅覚と味覚は化学感覚ともいわれ、物質の化学的性質を認知する感覚である。

設問の通りです。

いわゆる「五感」とは、視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚を言います。

この内、嗅覚と味覚は、化学物質が感覚を引き起こす刺激となります。

まとめて化学感覚と言われます。

選択肢3. 温度感覚は、皮膚のほか口腔(くう)などの粘膜にも存在し、一般に温覚の方が冷覚よりも鋭敏である。

誤りです。

温度感覚は熱いものや空気などに触れたときに熱いと感じる感覚。

冷覚は冷たいものや空気などに触れた時に冷たいと感じる感覚です。

一般的に、冷覚のほうが温度感覚よりも鋭敏です。

どちらの感覚も、一定の温度を超えると痛覚のほうが優位となって痛いと感じます。

選択肢4. 深部感覚は、筋肉や腱にある受容器から得られる身体各部の位置、運動などを認識する感覚である。

設問の通りです。

深部感覚は、筋肉や腱など皮膚より深い部分にある受容器から感じる感覚です。

運動感覚や位置感覚、振動感覚などの種類があります。

選択肢5. 中耳にある鼓室は、耳管によって咽頭に通じており、その内圧は外気圧と等しく保たれている。

設問の通りです。

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04

感覚又は感覚器に関する設問です。

選択肢1. 眼軸が短過ぎるために、平行光線が網膜の後方で像を結ぶものを遠視という。

眼軸が短過ぎるために、平行光線が網膜の後方で像を結ぶものを遠視といいます。凸レンズで矯正します。

逆に、眼球の眼軸が長すぎるために、網膜の前に像が映ることを近視といい、凹レンズで矯正します。

選択肢2. 嗅覚と味覚は化学感覚ともいわれ、物質の化学的性質を認知する感覚である。

嗅覚と味覚は化学感覚ともいわれ、物質の化学的性質を認知する感覚です。

視覚、聴覚、触覚は物理感覚と言われます。

選択肢3. 温度感覚は、皮膚のほか口腔(くう)などの粘膜にも存在し、一般に温覚の方が冷覚よりも鋭敏である。

温度感覚は、皮膚のほか口腔(くう)などの粘膜にも存在し、温覚よりも冷覚の方が順応が遅く、感覚点の数が多いです。すなわち、生体にとって温刺激より冷刺激の方が危険と感じるようにできています。

選択肢4. 深部感覚は、筋肉や腱にある受容器から得られる身体各部の位置、運動などを認識する感覚である。

深部感覚は、筋肉や腱にある受容器から得られる身体各部の位置、運動などを認識する感覚です。

選択肢5. 中耳にある鼓室は、耳管によって咽頭に通じており、その内圧は外気圧と等しく保たれている。

中耳にある鼓室は、耳管によって咽頭に通じており、その内圧は外気圧と等しく保たれています。

鼓室の耳小骨によって、鼓膜の振動が内耳に伝わります。

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05

感覚、感覚器に関する問題です。

感覚器といった場合、目・耳・鼻・舌・皮膚が入ります。

では、選択肢をみていきましょう。

選択肢1. 眼軸が短過ぎるために、平行光線が網膜の後方で像を結ぶものを遠視という。

正しいです。文のとおりです。

眼軸とは眼球の長軸を指します。

眼軸が長すぎるために平行光線が網膜の前方で像を結ぶのが近視です。

選択肢2. 嗅覚と味覚は化学感覚ともいわれ、物質の化学的性質を認知する感覚である。

正しいです。文のとおりです。

選択肢3. 温度感覚は、皮膚のほか口腔(くう)などの粘膜にも存在し、一般に温覚の方が冷覚よりも鋭敏である。

誤りです。

文末の「一般に温覚の方が冷覚よりも鋭敏である。」の部分が誤りです。

冷覚は温覚と比べ、刺激に対する反応が早く、温度変化に敏感です。

よって、選択肢文の「温覚」「冷覚」の部分を入れ替えると正しい文になります。

選択肢4. 深部感覚は、筋肉や腱にある受容器から得られる身体各部の位置、運動などを認識する感覚である。

正しいです。文のとおりです。

選択肢5. 中耳にある鼓室は、耳管によって咽頭に通じており、その内圧は外気圧と等しく保たれている。

正しいです。文のとおりです。

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