第一種衛生管理者の過去問
令和5年4月公表
労働生理 問6
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問題
第一種 衛生管理者試験 令和5年4月公表 労働生理 問6 (訂正依頼・報告はこちら)
血液に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- 血液は、血漿(しょう)と有形成分から成り、有形成分は赤血球、白血球及び血小板から成る。
- 血漿(しょう)中の蛋(たん)白質のうち、グロブリンは血液浸透圧の維持に関与し、アルブミンは免疫物質の抗体を含む。
- 血液中に占める血球(主に赤血球)の容積の割合をヘマトクリットといい、男性で約45%、女性で約40%である。
- 血液の凝固は、血漿(しょう)中のフィブリノーゲンがフィブリンに変化し、赤血球などが絡みついて固まる現象である。
- ABO式血液型は、赤血球の血液型分類の一つで、A型の血清は抗B抗体を持つ。
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この過去問の解説 (5件)
01
血液および血球の役割、はたらきに関する問題です。
正しい選択肢です。
血液は、血漿と有形成分から成っており、有形成分は赤血球・白血球・血小板から成っています。
その割合は、血漿が55%、有形成分である血球が45%程度です。
血漿(しょう)中の蛋(たん)白質のうち、血液浸透圧の維持に関与するものはアルブミン、免疫物質の抗体を含むものはグロブリンです。
よって、誤った選択肢です。
正しい選択肢です。
ヘマトクリットとは、血液の容積に対する赤血球の容積割合といいます。
その値は男女差があり、男性が約45%、女性が約40%、1mm3中の赤血球の数にすると男性約500万個、女性約450万個となります。
正しい選択肢です。
血液凝固は、血漿中のフィブリノーゲンがフィブリンに変化する現象です。
損傷部位から血液が血管外に出ると、血小板は血液凝固を促進させる物質を放出し、損傷部位で水溶性のフィブリノーゲンが不溶性のフィブリンに変化します。
これに血球が絡みついて血餅を形成し、血餅が乾燥したものがかさぶたとなります。
正しい選択肢です。
赤血球の表面には250種類以上の抗原があり、A/B型抗原の有無によってABO型に分類できます。
A型の血清は抗B抗体を持ち、B型は抗A抗体を持ちます。
O型はどちらも持っており、AB型はどちらも持っていません。
労働生理は全般的に出題パターンがある程度決まっています。
過去問をしっかりとやり込むことが一番の対策です。
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02
血液に関する問題です。
これは正しい選択肢となります。
有形成分が45%、無形成分が55%を占めています。
これは誤りの選択肢になります。
説明が逆になっています。
アルブミンが血液浸透圧の維持に関与し、グロブリンが免疫機能に関与しています。
これは正しい選択肢になります。
ヘマトクリット値とは血液中の赤血球が占める割合のことを指し、男女差があります。
当然、赤血球の数も男女差があり、血液1m㎥あたりの数は男性は500万個、女性で450万個となります。
これは正しい選択肢となります。
血液の凝固は血漿中のフィブリノーゲンがフィブリンに変化し、赤血球などが絡みついて固まる現象です。
これに似た単語で凝集というものもあります。
凝集は赤血球にある凝集原と他人の血清中の凝集素が抗原抗体反応を起こしてしまうことです。
そのため、特定の血液型の組み合わせでは輸血ができません。
これは正しい選択肢となります。
ABO式血液型は、赤血球の表面に存在する特定の抗原によって分類されます。主な血液型には、A型、B型、AB型、O型の4つがあります。
抗体は免疫系によって作られるタンパク質で、特定の抗原に対して反応して免疫応答を引き起こします。血液型に応じて、体内に対応する抗原を持たない抗体が存在します。
A型: A抗原を持ち、B抗体を持つ。
B型: B抗原を持ち、A抗体を持つ。
AB型: A抗原とB抗原の両方を持ち、抗体を持たない(A型とB型の両方に対する抗体がない)。
O型: A抗原とB抗原の両方を持たず、A抗体とB抗体の両方を持つ。
血液型は、遺伝子によって決定されます。親から1つずつ遺伝子を受け継ぐため、ABO式血液型はA、B、O、ABの組み合わせで表現されます。
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03
血液に関する労働生理の問題です。
設問の通りです。
血液は血漿(55%)と血球(45%)から成ります。
血漿:水分(90%)、固形成分(10%)で構成され、固形成分は血液凝固因子、グロブリン、アルブミンなどのタンパク質です。
その他無機塩類や糖質、脂質を含みます。
血液凝固因子:フィブリノゲン。血液を固める働きをするタンパク質です。
誤りです。
グロブリンとアルブミンの説明が逆です。
グロブリン:肝臓で作られるタンパク質の一種で、免疫物質の抗体を含みます。
アルブミン:血液中に存在するタンパク質のうち、最も多くを占めます。
血漿浸透圧の維持に関与しています。
設問の通りです。
血球:赤血球、血小板、白血球で構成されています。
ヘマトクリット値:血液中に赤血球が占める割合(%)。
成人男性で40 - 50%、成人女性で34 - 45%です。
設問の通りです。
血液が凝固する段階で、血漿中のフィブリノーゲンは分解され活性化してフィブリンに変わり、フィブリンの網の目が全体を覆い固めて止血が完了します。
設問の通りです。
ABO式血液型は、血液型の分類の一種で、血球(抗原)と血清(抗体)の検査を行い、その組み合わせで血液型を分類します。
A型 B型 AB型 O型
抗体(血清) 抗B抗体 抗A抗体 抗体なし 抗A・抗B抗体
抗原(赤血球) A抗原 B抗原 A・B抗原 抗原なし
上記の通り、A型の血清(抗体)は抗B抗体を持っています。
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04
血液に関する設問です。
血液は、血漿(しょう)と有形成分から成り、有形成分は赤血球、白血球及び血小板から成ります。
有形成分は血液の45%を占めます。
無形成分は血しょうです。
血漿(しょう)中の蛋(たん)白質のうち、グロブリンは、免疫機能、血液中の資質や鉄、ホルモンなどの輸送に関わります。
アルブミンは血液の浸透圧を維持に関与します。
血液中に占める血球(主に赤血球)の容積の割合をヘマトクリットといい、男性で約45%、女性で約40%です。
貧血時には値が小さくなります。
血液の凝固は、血漿(しょう)中のフィブリノーゲンがフィブリンに変化し、赤血球などが絡みついて固まる現象です。
ABO式血液型は、赤血球の血液型分類の一つで、A型の血清は抗B抗体を持ちます。
B型の血清は抗A抗体を持ちます。O型の血清は抗A抗体・抗B抗体を持ちます。AB型の血清はいずれの抗体もありません。
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05
血液に関する問題です。
選択肢をみていきましょう。
正しいです。文のとおりです。
誤りです。
文中の「グロブリン」の説明と「アルブミン」の説明が逆です。
グロブリンが免疫物質の抗体を含み、アルブミンが血液浸透圧の維持に関与しています。
正しいです。文のとおりです。
簡単にいうと「ヘマトクリット」は血液の濃さを示します。
正しいです。文のとおりです。
正しいです。文のとおりです。
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