第一種衛生管理者の過去問
令和5年10月公表
労働衛生(有害業務に係るもの以外のもの) 問6
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問題
第一種 衛生管理者試験 令和5年10月公表 労働衛生(有害業務に係るもの以外のもの) 問6 (訂正依頼・報告はこちら)
食中毒に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 感染型食中毒は、食物に付着した細菌そのものの感染によって起こる食中毒で、サルモネラ菌によるものがある。
- 赤身魚などに含まれるヒスチジンが細菌により分解されて生成されるヒスタミンは、加熱調理によって分解する。
- エンテロトキシンは、フグ毒の主成分で、手足のしびれや呼吸麻痺(ひ)を起こす。
- カンピロバクターは、カビの産生する毒素で、腹痛や下痢を起こす。
- ボツリヌス菌は、缶詰や真空パックなど酸素のない密封食品中でも増殖するが、熱には弱く、60℃、10分間程度の加熱で殺菌することができる。
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この過去問の解説 (4件)
01
食中毒に関する問題です。
食中毒については、原因となる食品、毒素型か感染型か、
失活に有効な方法等について、表にまとめておくとよいでしょう。
では、選択肢をみていきましょう。
正しいです。文のとおりです。
食品内で一定菌数以上に増殖した原因菌を摂取し、
腸管内で感染することによって発症するものを「感染型」、
食品内で原因菌が増殖する際に毒素を産生し、
その毒素を食品とともに摂取することによって
食中毒になるものや食品についた菌が生体内で増殖する際に
毒素を発生し病気を引き起こすものを「毒素型」といいます。
サルモネラ菌以外で、代表的な感染型のものとして、
腸炎ビブリオ菌、病原性大腸菌、ウエルシュ菌などがあります。
誤りです。
「ヒスタミンは、加熱調理によって分解する」の部分が誤りです。
ヒスタミンは熱に安定的で、一度生成されると調理工程で除去されません。
誤りです。
エンテロトキシンはブドウ球菌の毒素で、急性胃腸炎症状を引き起こします。
フグ毒の主成分はテトロドトキシンです。
誤りです。
カンピロバクターは家畜や家禽類の常在菌です。
鶏肉の加熱不足などによって生じます。
誤りです。
選択肢文後半の
「熱には弱く、60℃、10分間程度の加熱で殺菌することができる」
の部分が誤りです。
ボツリヌス菌は芽胞状態では熱に強く、100℃程度では死滅しません。
ボツリヌス毒素は熱に弱く、80℃で 30分、
100℃なら10分程度で危険度が下がると言われています。
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02
食中毒に関する各選択肢の内容が正しいかどうかを確認していきます。
正しいです。
選択肢の説明文の通りです。
誤りです。
ヒスタミンは熱に強く、加熱調理しても壊れません。
誤りです。
エンテロトキシンは、黄色ブドウ球菌が食品中で増殖する時に産生する毒素です。
フグ毒の主成分であるテトロドトキシンは、手足のしびれや呼吸麻痺を起こします。
誤りです。
カンピロバクターは、家畜をはじめ野鳥や野生動物等が保菌しています。
カビが産生する毒素ではありません。
誤りです。
ボツリヌス菌は熱に強く、120°Ⅽで4分以上加熱しなければ死にません。
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03
食中毒に関する問題です。過去問で何度となく問われている内容です。
感染型食中毒は、、食物に付着した細菌そのものの感染によって起こる食中毒であり、代表例としてはサルモネラや腸炎ビブリオがあげられます。
よって、本選択肢の内容は正しいです。
ヒスタミンは、加熱調理によって分解されません。
よって、本選択肢の内容は誤りです。
エンテロトキシンは、ふぐ毒の主成分ではなく、黄色ブドウ球菌が食品中で増殖して産生される毒素のことです。
よって、本選択肢の内容は誤りです。
カンピロバクターは、カビが産生する毒素ではなく、ニワトリ、ウシ等の家畜やペット、野鳥などの動物がもっている菌のことです。
よって、本選択肢の内容は誤りです。
ボツリヌス菌ではなく、ボツリヌス菌が産生する「ボツリヌス毒素」は、熱に弱く、60℃、10分間程度の加熱で殺菌することができます。なお、ボツリヌス菌は、缶詰や真空パックなど酸素のない密封食品中でも増殖します。
よって、本選択肢の内容は誤りです。
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04
食中毒の問題はよく出題されます。要点を整理しておきましょう。
正しい。
記述のとおりです。
誤りです。
ヒスタミンは、加熱調理によって分解しません。
誤りです。
フグ毒の主成分はテトロドトキシンです。
また、エンテロトキシンは、食品内で黄色ブドウ球菌が増殖して産生される毒素です。
誤りです。
カンピロバクターはニワトリ、ウシ等の家畜動物がもっている菌です。
誤りです。
「ボツリヌス菌」は熱に強く、100℃では死滅しません。
また、似た問題で「ボツリヌス毒素」は熱に弱く、100℃で加熱すれば、10分程度で危険度が下がります。
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