第一種衛生管理者の過去問
令和5年10月公表
労働生理 問6

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問題

第一種 衛生管理者試験 令和5年10月公表 労働生理 問6 (訂正依頼・報告はこちら)

代謝に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
  • 代謝において、細胞に取り入れられた体脂肪、グリコーゲンなどが分解されてエネルギーを発生し、ATPが合成されることを同化という。
  • 代謝において、体内に摂取された栄養素が、種々の化学反応によって、細胞を構成する蛋(たん)白質などの生体に必要な物質に合成されることを異化という。
  • 基礎代謝量は、安静時における心臓の拍動、呼吸、体温保持などに必要な代謝量で、睡眠中の測定値で表される。
  • エネルギー代謝率は、一定時間中に体内で消費された酸素と排出された二酸化炭素の容積比である。
  • エネルギー代謝率は、動的筋作業の強度を表すことができるが、精神的作業や静的筋作業には適用できない。

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この過去問の解説 (4件)

01

代謝に関する問題です。過去問で問われている用語を中心に覚えるようにしましょう。

選択肢1. 代謝において、細胞に取り入れられた体脂肪、グリコーゲンなどが分解されてエネルギーを発生し、ATPが合成されることを同化という。

代謝において、同化とは単純な物質を複雑な物質に結合し、エネルギーを蓄えることを言います。反対に、異化とは複雑な物質を単純な物質に分解し、エネルギーを発生させることを言います。

本選択肢の内容は、異化についてです。

よって、本選択肢の内容は誤りです。

 

選択肢2. 代謝において、体内に摂取された栄養素が、種々の化学反応によって、細胞を構成する蛋(たん)白質などの生体に必要な物質に合成されることを異化という。

代謝において、同化とは単純な物質を複雑な物質に結合し、エネルギーを蓄えることを言います。反対に、異化とは複雑な物質を単純な物質に分解し、エネルギーを発生させることを言います。

本選択肢の内容は同化についてです。

よって、本選択肢の内容は誤りです。

選択肢3. 基礎代謝量は、安静時における心臓の拍動、呼吸、体温保持などに必要な代謝量で、睡眠中の測定値で表される。

基礎代謝量とは、睡眠中ではなく、ストレスが少ない覚醒している状態で、人が生きていく上で必要最小限のエネルギーのことです。

よって、本選択肢の内容は誤りです。

選択肢4. エネルギー代謝率は、一定時間中に体内で消費された酸素と排出された二酸化炭素の容積比である。

エネルギー代謝率とは、身体活動に必要となったエネルギー量が基礎代謝量の何倍にあたるかを示したものです。

よって、本選択肢の内容は誤りです。

選択肢5. エネルギー代謝率は、動的筋作業の強度を表すことができるが、精神的作業や静的筋作業には適用できない。

エネルギー代謝率は、動的筋作業の強度、すなわち生理的負担を測定する指標であり、精神的作業や静的筋作業には適用できません。

よって、本選択肢の内容は正しいです。

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02

代謝の分野では、用語の定義をしっかり覚えることが重要です。

選択肢1. 代謝において、細胞に取り入れられた体脂肪、グリコーゲンなどが分解されてエネルギーを発生し、ATPが合成されることを同化という。

誤りです。

代謝において、細胞に取り入れられた体脂肪、グリコーゲンなどが分解されてエネルギーを発生し、ATPが合成されることを異化といいます。

選択肢2. 代謝において、体内に摂取された栄養素が、種々の化学反応によって、細胞を構成する蛋(たん)白質などの生体に必要な物質に合成されることを異化という。

誤りです。

代謝において、体内に摂取された栄養素が、種々の化学反応によって、細胞を構成する蛋(たん)白質などの生体に必要な物質に合成されることを同化といいます。

選択肢3. 基礎代謝量は、安静時における心臓の拍動、呼吸、体温保持などに必要な代謝量で、睡眠中の測定値で表される。

誤りです。

基礎代謝量は、安静時における心臓の拍動、呼吸、体温保持などに必要な代謝量で、覚醒時(起きている時)および横臥時(横になっている時)の測定値で表されます。

選択肢4. エネルギー代謝率は、一定時間中に体内で消費された酸素と排出された二酸化炭素の容積比である。

誤りです。

エネルギー代謝率は、作業に要したエネルギーが、基礎代謝量の何倍にあたるかを示した数値で、以下の式で計算されます。

エネルギー代謝率={(作業時消費エネルギー量)-(安静時代謝量※)}÷(基礎代謝量)

※(安静時代謝量)=(基礎代謝量)×1.2

選択肢5. エネルギー代謝率は、動的筋作業の強度を表すことができるが、精神的作業や静的筋作業には適用できない。

正しいです。

精神的作業や静的筋作業は、作業時消費エネルギー量が少ないため、エネルギー代謝率が適用できません。

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03

代謝に関する問題です。

 

代謝に関連した用語に関するものが多いです。

わからない用語はおさえておきましょう。

 

では、選択肢をみていきましょう。

選択肢1. 代謝において、細胞に取り入れられた体脂肪、グリコーゲンなどが分解されてエネルギーを発生し、ATPが合成されることを同化という。

誤りです。

 

文末の「同化」が誤りで、正しくは「異化」です。

同化とは、は摂取した栄養素を生体に必要な物質に生成することをいいます。

 

また、文中のATPはアデノシン三リン酸のことで、
すべての植物・動物・微生物の細胞内に存在するエネルギー分子のため
「生体エネルギーの通貨」ともいわれています。

選択肢2. 代謝において、体内に摂取された栄養素が、種々の化学反応によって、細胞を構成する蛋(たん)白質などの生体に必要な物質に合成されることを異化という。

誤りです。

 

文末の「異化」が誤りで、正しくは「同化」です。

選択肢3. 基礎代謝量は、安静時における心臓の拍動、呼吸、体温保持などに必要な代謝量で、睡眠中の測定値で表される。

誤りです。

 

文末の「睡眠中の測定値である」という部分が誤りです。

 

基礎代謝量は覚醒している状態で必要な最小源のエネルギーのことです。

選択肢4. エネルギー代謝率は、一定時間中に体内で消費された酸素と排出された二酸化炭素の容積比である。

誤りです。

 

文頭の「エネルギー代謝率は」が誤りで、正しくは「呼吸比」です。

 

エネルギー代謝率は作業に要したエネルギー量が、
基礎代謝率の何倍であるかを示す数値です。

選択肢5. エネルギー代謝率は、動的筋作業の強度を表すことができるが、精神的作業や静的筋作業には適用できない。

正しいです。文のとおりです。

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04

代謝についての用語等を各選択肢で確認していきます。

選択肢1. 代謝において、細胞に取り入れられた体脂肪、グリコーゲンなどが分解されてエネルギーを発生し、ATPが合成されることを同化という。

誤りです。

代謝において、細胞に取り入れられた体脂肪、グリコーゲンなどが分解されてエネルギーを発生し、ATPが合成されることを異化といいます。

選択肢2. 代謝において、体内に摂取された栄養素が、種々の化学反応によって、細胞を構成する蛋(たん)白質などの生体に必要な物質に合成されることを異化という。

誤りです。

代謝において、体内に摂取された栄養素が、種々の化学反応によって、細胞を構成する蛋(たん)白質などの生体に必要な物質に合成されることを同化といいます。

選択肢3. 基礎代謝量は、安静時における心臓の拍動、呼吸、体温保持などに必要な代謝量で、睡眠中の測定値で表される。

誤りです。

基礎代謝量は、覚醒時における活動に必要最小限のエネルギーのことです。

選択肢4. エネルギー代謝率は、一定時間中に体内で消費された酸素と排出された二酸化炭素の容積比である。

誤りです。

エネルギー代謝率とは、ある運動動作が、基礎代謝の何倍に当たるかを示す数値です。

選択肢5. エネルギー代謝率は、動的筋作業の強度を表すことができるが、精神的作業や静的筋作業には適用できない。

正しいです。

選択肢の説明文の通りです。

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