第一種衛生管理者の過去問
令和5年10月公表
労働生理 問7

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問題

第一種 衛生管理者試験 令和5年10月公表 労働生理 問7 (訂正依頼・報告はこちら)

筋肉に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
  • 横紋筋は、骨に付着して身体の運動の原動力となる筋肉で意志によって動かすことができるが、平滑筋は、心筋などの内臓に存在する筋肉で意志によって動かすことができない。
  • 筋肉は神経からの刺激によって収縮するが、神経より疲労しにくい。
  • 荷物を持ち上げたり、屈伸運動を行うときは、筋肉が長さを変えずに外力に抵抗して筋力を発生させる等尺性収縮が生じている。
  • 強い力を必要とする運動を続けていると、筋肉を構成する個々の筋線維の太さは変わらないが、その数が増えることによって筋肉が太くなり筋力が増強する。
  • 刺激に対して意識とは無関係に起こる定型的な反応を反射といい、四肢の皮膚に熱いものが触れたときなどに、その肢を体幹に近づけるような反射は屈曲反射と呼ばれる。

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この過去問の解説 (4件)

01

筋肉に関する問題です。

 

平滑筋・横紋筋・心筋、随意筋、不随意筋など
筋肉の種類分けに関するところが

よく出題されます。

整理しておきましょう。

 

では、選択肢をみていきましょう。

選択肢1. 横紋筋は、骨に付着して身体の運動の原動力となる筋肉で意志によって動かすことができるが、平滑筋は、心筋などの内臓に存在する筋肉で意志によって動かすことができない。

誤りです。

 

文中の「平滑筋は、心筋などの内臓」の部分が誤りで、
正しくは「平滑筋は、心筋以外の内臓」です。

 

心筋は特殊な筋肉で、全身に血液を送らなければならないため、
骨格筋と同じように横紋筋です。
ただ、自分の意志で動かすものではないため不随意(ふずいい)筋です。

意志によって動かすことができる筋肉を随意(ずいい)筋といいます。

選択肢2. 筋肉は神経からの刺激によって収縮するが、神経より疲労しにくい。

誤りです。

疲労しやすいです。

選択肢3. 荷物を持ち上げたり、屈伸運動を行うときは、筋肉が長さを変えずに外力に抵抗して筋力を発生させる等尺性収縮が生じている。

誤りです。

 

屈伸運動のときには、筋が長さを変えながら収縮するので等張性収縮です。

 

等尺性収縮とは、
筋肉が長さを変えずに外力に抵抗して筋力を発生させるものをいいます。

例えば、両腕を伸ばした状態で荷物を押す動作の腕の筋肉は等尺性収縮です。

選択肢4. 強い力を必要とする運動を続けていると、筋肉を構成する個々の筋線維の太さは変わらないが、その数が増えることによって筋肉が太くなり筋力が増強する。

誤りです。

 

筋線維1本1本が太くなることで、筋肉が太くなり筋力が増します。

数は変わりません。

選択肢5. 刺激に対して意識とは無関係に起こる定型的な反応を反射といい、四肢の皮膚に熱いものが触れたときなどに、その肢を体幹に近づけるような反射は屈曲反射と呼ばれる。

正しいです。文のとおりです。

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02

筋肉の分野では、用語の定義をしっかり覚えることが重要です。もし正誤がわからない選択肢があっても、消去法で選択肢を絞り込みましょう。

選択肢1. 横紋筋は、骨に付着して身体の運動の原動力となる筋肉で意志によって動かすことができるが、平滑筋は、心筋などの内臓に存在する筋肉で意志によって動かすことができない。

誤りです。

横紋筋は骨に付く筋肉で骨格筋とも呼ばれ、意志によって動かすことができる随意筋です。

平滑筋は内臓に付く筋肉で内臓筋、意志によって動かすことができない不随意筋です。

しかし、心筋横紋筋ですが、意志によって動かすことができない不随意筋に分類されます。

選択肢2. 筋肉は神経からの刺激によって収縮するが、神経より疲労しにくい。

誤りです。

筋肉は神経より疲労しやすいという特徴があります。

選択肢3. 荷物を持ち上げたり、屈伸運動を行うときは、筋肉が長さを変えずに外力に抵抗して筋力を発生させる等尺性収縮が生じている。

誤りです。

等尺性収縮とは、筋収縮を伴わず(筋肉の長さを変えずに)に筋力を使用している状態です。

等張性収縮とは、短縮性収縮と伸張性収縮があり、筋収縮を伴って筋力を使用している状態です。

選択肢4. 強い力を必要とする運動を続けていると、筋肉を構成する個々の筋線維の太さは変わらないが、その数が増えることによって筋肉が太くなり筋力が増強する。

誤りです。

強い力を必要とする運動を続けていると、筋肉を構成する個々の筋線維の数は増えませんが、その太さが変わることによって筋肉が太くなり筋力が増強します。

選択肢5. 刺激に対して意識とは無関係に起こる定型的な反応を反射といい、四肢の皮膚に熱いものが触れたときなどに、その肢を体幹に近づけるような反射は屈曲反射と呼ばれる。

正しいです。

屈曲反射とは、痛みなどの刺激に対し、意識とは無関係に屈筋が収縮することで、体幹に向って四肢が折りたたまれる反射のことです。

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03

筋肉の特徴に関する問題です。過去問で問われている内容を正確に覚えましょう。

選択肢1. 横紋筋は、骨に付着して身体の運動の原動力となる筋肉で意志によって動かすことができるが、平滑筋は、心筋などの内臓に存在する筋肉で意志によって動かすことができない。

心筋は、内臓に存在する筋肉で意志によって動かすことができませんが、横紋筋です。

よって、本選択肢の内容は誤りです。

選択肢2. 筋肉は神経からの刺激によって収縮するが、神経より疲労しにくい。

筋肉は、神経より疲労しやすいと考えられています。

よって、本選択肢の内容は誤りです。

選択肢3. 荷物を持ち上げたり、屈伸運動を行うときは、筋肉が長さを変えずに外力に抵抗して筋力を発生させる等尺性収縮が生じている。

荷物を持ち上げたり、屈伸運動を行うときは、等張性収縮が生じています。

よって本選択肢の内容は誤りです。

なお、筋肉が長さを変えずに外力に抵抗して筋力を発生させる等尺性収縮は、荷物を一定の位置で支えるなど動かない場合における筋肉の働きです。

選択肢4. 強い力を必要とする運動を続けていると、筋肉を構成する個々の筋線維の太さは変わらないが、その数が増えることによって筋肉が太くなり筋力が増強する。

強い力を必要とする運動を続けていると、筋肉を構成する個々の筋線維は「太くなります」が、その数はほとんど変わりません。

よって、本選択肢の内容は誤りです。

選択肢5. 刺激に対して意識とは無関係に起こる定型的な反応を反射といい、四肢の皮膚に熱いものが触れたときなどに、その肢を体幹に近づけるような反射は屈曲反射と呼ばれる。

刺激に対して意識とは無関係に起こる定型的な反応を反射といいます。その中でも、屈曲反射とは、防御反射とも呼ばれ、四肢の皮膚に熱いものが触れたときなどに、その肢を体幹に近づけるような反射のことをいいます。

よって、本選択肢の内容は正しいです。

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04

筋肉に関する各選択肢の内容を確認していきます。

選択肢1. 横紋筋は、骨に付着して身体の運動の原動力となる筋肉で意志によって動かすことができるが、平滑筋は、心筋などの内臓に存在する筋肉で意志によって動かすことができない。

誤りです。

心臓は横紋筋でありながら不随意筋です。

選択肢2. 筋肉は神経からの刺激によって収縮するが、神経より疲労しにくい。

誤りです。

筋肉は神経からの刺激によって収縮しますが、神経より疲労しやすいです。

選択肢3. 荷物を持ち上げたり、屈伸運動を行うときは、筋肉が長さを変えずに外力に抵抗して筋力を発生させる等尺性収縮が生じている。

誤りです。

荷物を持ち上げたり、屈伸運動を行うときは、筋肉が長さを変えずに外力に抵抗して筋力を発生させる等張性収縮が生じています。

選択肢4. 強い力を必要とする運動を続けていると、筋肉を構成する個々の筋線維の太さは変わらないが、その数が増えることによって筋肉が太くなり筋力が増強する。

誤りです。

強い力を必要とする運動を続けていると、筋肉を構成する個々の筋線維の数は変わりませんが、筋繊維が太くなることによって筋力が増強します。

選択肢5. 刺激に対して意識とは無関係に起こる定型的な反応を反射といい、四肢の皮膚に熱いものが触れたときなどに、その肢を体幹に近づけるような反射は屈曲反射と呼ばれる。

正しいです。

選択肢の説明文の通りです。

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