第二種衛生管理者の過去問 令和4年4月公表 労働衛生 問13
この過去問の解説 (2件)
1 .〇
正しい記述です。
南向きの窓の場合は、(東から出て南を通過し西に沈む)太陽の動きの影響を大きく受けるため、窓から差し込む光も変化します。
北向きの窓はこれらの影響を受けにくいため、1年中平均した明るさとなります。
2 .〇
正しい記述です。
全般照明による照度は局部照明による照度の10%以上とすればよいので基準を満たしています。
3 .〇
正しい記述です。
30°以上となるようにすればよいので、基準を満たしています。
4 .×
照明設備は6か月以内ごとに1回、定期的に点検しなければなりません。
5 .〇
正しい記述です。
本問題は照明と、外部から光を取り込む採光からの出題です。
照明・採光からの出題は、毎回と言って良いほど頻繁に出題されますが、いろいろな項目から出題されます。しかし、出題内容はほぼ過去問を理解しておけば、得点可能な問題と言って良いでしょう。
【照明の種類】
・作業面と他の作業面との関係から分類すると、次の3つに分類できます。
全般照明・・・作業部屋全体を照度が均一となるように部屋を照らすもので、照明器具を一定間隔で天井など部屋全体に光が届くように設置します。
局部照明・・・作業に必要な所だけに光が当たるように照明を配置するものです。
タスクアンドアンビエンス照明・・・全般照明と局部照明を組合せた方式です。
・光源と作業する部屋との関係から分類すると、次の2つがあります。
直接照明・・・光源から直接に光を当てる方式ですが、効率的に対して明るさが不均一となって疲れやすいという面があります。
間接照明・・・光源から直接に光を当てずに、壁や天井などで光を反射させ部屋に光を当てる方式で、明るさが均一となります。
【グレア】
グレアは居住者が感じる照明器具のまぶしさのことで、屋内の不快グレアの程度を示すURGなどで評価されます。グレアは光源の高い輝度を遮光することや、ブラインド使用で回避できます。光源の輝度に対する最小遮光角度は、光源輝度によって異なりますが、この値よりも下回らないようにします。遮光角は、照明器具の最下面と接する水平線と光源の発光部分が見え始める支線方向のなす角度です。最小遮光角は光源輝度20未満なら10°、光源輝度500以上で30°と光源輝度により段階的に変わります。
〇 北向きの窓では、直射日光はほとんど入りませんが、一年中平均した明るさが得られます。
採光の向きと特徴について紹介します。
・東向き・・・朝から正午にかけて日射量が多いため、午前中から室温が上がり、冬場に朝から仕事をする人には適しています。
・西向き・・・室温上昇が遅く、夜間に室温が下がるため、夜型の仕事には適してます。
・南向き・・・日照時間が最も長く、夏場は部屋の奥には光が届きにくいが、冬場は逆になり、1年を通して変動が多い採光と言えます。
・北向き・・・直射日光がほとんど当たりませんが、天空安定した採光が年間を通して確保でき、仕事には向いた環境と言えます。
〇 全般照明と局部照明を同じ部屋に配置する場合は、全般照明は局部照明の 1/10 以上が望ましいと言われます。5分の1程度でも照明機能の役割を果たします。
〇 30°以上あるため大丈夫です。
× 照明設備は、1年ではなく6か月以内ごとに1回、定期に点検する必要があります。もし異常があれば、電球の交換など点検・補修を行います。
【 安衛施行規則第六百五条(採光及び照明)
事業者は、採光及び照明については、明暗の対照が著しくなく、かつ、まぶしさを生じさせない方法によらなければならない。
2 事業者は、労働者を常時就業させる場所の照明設備について、六月以内ごとに一回、定期に、点検しなければならない。 】
〇 室内の彩色では、明度を上げると光の高い反射率を招き、照度を上げる効果があります。一方、彩度を過度に高くすると緊張しやすくなり、長時間労働では疲労を招くため、作業に影響します。
部屋の彩色としては、目より上の壁や天井は明るい色として照明効果を良くし、目の高さより下は、まぶしさを防いで安定感を出せる濁色を採用します。ただし、明度を上げると照度も上がりますが、まぶしさも大きくなるため、注意が必要です。
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