第二種衛生管理者の過去問
令和4年10月公表
労働衛生 問7
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問題
第二種 衛生管理者試験 令和4年10月公表 労働衛生 問7 (訂正依頼・報告はこちら)
虚血性心疾患に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- 虚血性心疾患は、門脈による心筋への血液の供給が不足したり途絶えることにより起こる心筋障害である。
- 虚血性心疾患発症の危険因子には、高血圧、喫煙、脂質異常症などがある。
- 虚血性心疾患は、心筋の一部分に可逆的な虚血が起こる狭心症と、不可逆的な心筋壊(え)死が起こる心筋梗塞とに大別される。
- 心筋梗塞では、突然激しい胸痛が起こり、「締め付けられるように痛い」、「胸が苦しい」などの症状が長時間続き、1時間以上になることもある。
- 狭心症の痛みの場所は、心筋梗塞とほぼ同じであるが、その発作が続く時間は、通常数分程度で、長くても15分以内におさまることが多い。
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この過去問の解説 (3件)
01
虚血性心疾患
・虚血性心疾患は、心臓の病で、狭心症と心筋梗塞に分けられます。
・狭心症は、心臓の血管(冠動脈)が狭くなって動脈硬化が起こり、血液が流れにくくなる状況の病です。胸が圧迫されるような痛みが発作的に起こり、繰り返されますが、普通は数分以内で治まります。
・心筋梗塞は、動脈硬化で心臓の血管に血液の固まり(血栓といいます)ができ、血管が詰まってしまい、血液が流れなくなって、心筋の細胞が壊死してしまう病です。心筋梗塞がおきると胸に激痛が走り、痛みが20分くらい続き、数時間継続する場合もあります。
虚血性心疾患は、喫煙・高い値のLDLコレステロール・高血圧の3つが、3大危険因子と言われます。
・虚血性心疾患の予防には、生活習慣病を無くすことで3大危険因子を無くし、飲酒・食塩・脂肪酸の取り過ぎないようにし、運動不足にならないようにし、また、ストレスを避けることも効果があります。
× 誤りです。門脈ではなく冠動脈です。
〇 正しいです。
〇 正しいです。
〇 正しいです。
〇 正しいです。
虚血性心疾患の問題は医学の知識問題のようなものですが、専門的な用語を覚える必要はなく、どのようにして起きるか、症状は、原因は、ならないための対策はなど、基礎的な所を覚えておけば十分答えられるでしょう。
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02
虚血性心疾患は状態によって「狭心症」と「心筋梗塞」と呼ばれています。
心臓に血が足りない状態であり、心筋が酸素不足になります。
誤りです。
×門脈→〇冠状動脈
冠状動脈は心臓を冠のように囲んでいる血管で、心臓に酸素や栄養を送っています。
門脈は消化管を流れた血液が集まり、肝臓に流れていく血管です。
虚血性心疾患は、冠状動脈による心筋への血液の供給不足によって発症します。
設問の通りです。
虚血性心疾患の危険因子は、高血圧、血圧、脂質異常症、糖尿病、肥満、家族歴などがあります。
設問の通りです。
狭心症は心臓に栄養や酸素を送る冠状動脈が、動脈硬化などで血管が細くなることで心臓に送られる酸素が少なくなり(虚血)酸素不足になることで発症します。
心筋梗塞は冠状動脈が、血栓でふさがれることで完全に詰まってしまい、心臓の筋肉に栄養と酸素が届かなくなることで壊死します。
設問の通りです。
心筋梗塞では、突然胸の強い痛みや締め付ける感じ、圧迫感などが起こり、30分以上持続します。
設問の通りです。
狭心症は突然胸の痛みが出現しますが、痛みは続いても15分程度で心筋梗塞よりも短いです。
大きいくくりでは「虚血性心疾患」ですが、狭心症と心筋梗塞では発症の機序や症状の持続時間が異なりますので整理して覚えましょう。
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03
虚血性心疾患に関する問題です。
正しくは「虚血性心疾患は、冠動脈による心筋への血液の供給が不足したり途絶えることにより起こる心筋障害である。」です。門脈ではありません。
よって、これが誤った選択肢です。
疾患に関する問題は「誤ったもの」を選ぶ形式で出題されることが多いです。
自信をもって誤りを見つけられるよう、確実に記憶しておくことが重要です。
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