第二種衛生管理者の過去問
令和4年10月公表
労働生理 問2
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問題
第二種 衛生管理者試験 令和4年10月公表 労働生理 問2 (訂正依頼・報告はこちら)
心臓及び血液循環に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- 心臓は、自律神経の中枢で発生した刺激が刺激伝導系を介して心筋に伝わることにより、規則正しく収縮と拡張を繰り返す。
- 肺循環により左心房に戻ってきた血液は、左心室を経て大動脈に入る。
- 大動脈を流れる血液は動脈血であるが、肺動脈を流れる血液は静脈血である。
- 心臓の拍動による動脈圧の変動を末梢(しょう)の動脈で触知したものを脈拍といい、一般に、手首の橈(とう)骨動脈で触知する。
- 心筋は不随意筋であるが、骨格筋と同様に横紋筋に分類される。
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この過去問の解説 (3件)
01
心臓の構造と、心臓と肺によって血液が全身に行き渡り、酸素を取り入れ、二酸化炭素や老廃物を排出するという、一連の動きとそれらに関わる言葉を知っておけば、心臓と血液循環の衛生生理の問題は対応ができるでしょう。
なお、心臓や肺の構造などは、ネットで調べれば分かり易い図が出ますので、一読をお勧めします。
× 心臓は、自律神経の中枢で発生した刺激が刺激伝導系を介して心筋に伝わることではなく、洞結筋で生じる規則正しい刺激によって、規則正しく収縮と拡張を繰り返します。
〇 正しいです。
〇 大動脈を流れる血液は動脈血であり、肺動脈を流れる血液は静脈血です。
〇 正しいです。
〇 心筋は意思に関係なく動く不随意筋で、骨格筋と同様に横紋筋に分類されます。
<参考>心臓の構造と血液循環
・心臓は、右心房・右心室・左心房・左心室の4つに分けた構造をしています。
・心筋は、横紋筋からなっていて、横紋筋は意思に関わらず動く不随意筋です。
・心臓の血液循環では、血液は左心室から大動脈に入って、酸素・栄養などを生体の諸器官に供給します。一方、酸素の供給に対して二酸化炭素をもらって静動脈として右心房に戻ります。
・心臓から出された血液は動脈に送られ、心臓に戻る血液は静脈血管に送られます。
・心臓が収縮の拡張を繰り返す拍動は、動脈末端まで伝達されますが、この拍動によって動脈の圧力が変化が伝わるのが脈拍です。
・心臓の拍動は、自律神経の交感神経によって心臓の動きを促進します。一方、副交感神経はこの運動を抑制する働きをします。
・心臓の中の洞結筋によって、刺激が心筋に伝わることで、規則正しく拍動が繰り返されます。
・肺循環としての血液循環では、右心室から肺動脈を通して肺の毛細血管に入り、肺の静脈を通り左心房に戻ります。
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02
循環器に関する問題です。
心臓や血液などに関する労働生理は頻出ですのでよく理解して覚えましょう。
誤りです。
×自律神経の中枢→〇洞結節
心臓の拍動は自律神経の支配を受けていて、交感神経は心臓の動きを促進し、副交感神経は心臓の動きを抑制します。
心臓の興奮刺激は右心房にある洞結節で一定間隔ごとに発生し、その刺激が心筋に伝わることにより規則正しい心臓のリズムを刻んでいます。これを刺激伝導系と言います。
設問の通りです。
心臓は2つの心房と2つの心室からなります。
肺に酸素が取りこまれると、酸素を含んだ血液は肺静脈を介して左心房に流れこみ、左心室を経て大動脈に入って全身へと酸素の入った血液が流れていきます。
設問の通りです。
大動脈は肺から酸素の入った血液(動脈血)を全身に流していきます。
肺動脈は体の各組織から炭酸ガスや老廃物を取りこんだ血液(静脈血)を右心房へと流します。
設問の通りです。
脈拍は手首の橈骨動脈で測定します。
設問の通りです。
心筋は不随意筋(自分の意思で動かすことが出来ない筋肉)で、横紋筋です。
筋肉は横紋筋と平滑筋に分かれます。
横紋筋:骨格筋 心筋
平滑筋:内臓や血管の壁に存在する筋肉
そして筋肉は自分の意思で動かすこと出来るか出来ないかで随意筋と不随意筋に分かれます。
随意筋:骨格筋
不随意筋:心筋 平滑筋
鍛えた腕の筋肉などは自分で動かすことが出来ますが、心臓の筋肉や内臓などの筋肉を自分で動かすことは出来ません。
心臓の構造や、血液循環などは自分で図を書いてその流れを覚えましょう。
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03
心臓及び血液循環の仕組みと特徴に関する問題です。
心臓は、心臓の中にある同結節(洞房結節)で発生した刺激が刺激伝導系を介して心筋に伝わることにより、規則正しく収縮と拡張を繰り返します。
心筋を活動させる刺激は自律神経の中枢では発生しません。
よって、誤った選択肢です。
労働生理は全般的に出題パターンがある程度決まっています。
過去問をしっかりとやり込むことが一番の対策です。
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