第二種電気工事士の過去問
平成30年度下期
一般問題 問3
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問題
第二種 電気工事士試験 平成30年度下期 一般問題 問3 (訂正依頼・報告はこちら)
直径2.6mm、長さ10mの銅導線と抵抗値が最も近い同材質の銅導線は。
- 直径1.6mm、長さ20m
- 断面積8mm2、長さ10m
- 直径3.2mm、長さ5m
- 断面積5.5mm2、長さ10m
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この過去問の解説 (3件)
01
この問題を解くうえで、必要となるポイントは以下の2つです。
①導線の抵抗値は、導線の長さに比例します。つまり、長さが2倍、3倍となれば、抵抗値も2倍、3倍になります。
②導線の抵抗値は、導線の断面積に反比例します。つまり、断面積が2倍、3倍となれば、抵抗値は1/2倍、1/3倍になります。
それでは、問題を解いてみましょう。
問題文では、導線の断面積ではなく、直径で条件が与えられている部分があります。抵抗値は、断面積がわかっているほうが比較しやすいので、直径から断面積を計算します。導線の断面の形は円形ですから、断面積は以下のように表せます。
(断面積)=(半径)×(半径)×(円周率)
※以下、円周率は3.14として計算します。
また、半径は、直径の半分なので、
(半径)=(直径)÷2
と表わせます。
直径2.6mm、長さ10mの銅導線を「用意した導線」と呼ぶことにしましょう。用意した導線の断面積を考えます。まず、半径は2.6÷2=1.3mmです。次に断面積を計算すると1.3×1.3×3.14≒5.3mm^2(平方ミリメートル)となります。
1番の導線の断面積を求めましょう。まず、半径は1.6÷2=0.8mmです。次に断面積は0.8×0.8×3.14≒2.0mm^2(平方ミリメートル)となります。
3番の導線の断面積を求めましょう。まず、半径は3.2÷2=1.6mmです。次に断面積は1.6×1.6×3.14≒8.0mm^2(平方ミリメートル)となります。
ここで、各導線の長さを断面積をまとめてみましょう。以下のようになります。
用意した導線 断面積5.3mm^2 長さ10m
1番の導線 断面積2.0mm^2 長さ20m
2番の導線 断面積8.0mm^2 長さ10m
3番の導線 断面積8.0mm^2 長さ5m
4番の導線 断面積5.5mm^2 長さ10m
最初に述べたポイントより、用意した導線と抵抗値が近くなるためには、どのような条件をみたすべきかを考えましょう。まず①より、用意した導線に対して長さが○倍であった場合、抵抗値も用意した導線の○倍になります。これを、打ち消すためには、②より断面積が○倍であれば大丈夫です。なぜなら、断面積が○倍であれば、抵抗値は1/○倍になるからです。したがって、断面積も、長さも○倍になるようなものをみつければよいのです。
※○には、すべて同じ数字が入ります。わかりにくい場合は具体的な数字をあてはめて考えてみてください。
4番の導線は、用意した導線に対して、断面積も、長さもほぼ1倍です。他の選択肢は、断面積も、長さも○倍になるようなものではありません。ゆえに正解は4番となります。
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02
抵抗の求め方は、抵抗=抵抗率×長さ/断面積
になります。
設問から、同素材なので抵抗率はどれも同じになります。したがって、長さと断面積の比較のみしていきます。(円周率は3とします)
設問は、10/(1.3×1.3×3)≒2
1.は、20/(0.8×0.8×3)≒10.4
2.は、10/8≒1.25
3.は、5/(1.6×1.6×3)≒0.65
4.は、10/5.5≒1.8
以上から、4.が正解になります。
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03
電線の抵抗は、次の公式で求めることができます。
※R=抵抗 P=抵抗率 L=長さ S=断面積
①断面積で表した抵抗 R=P×L/S
②直径で表した抵抗 R=4PL/π×D二乗
上記の式にそれぞれの値を代入して求めます。
問題文の抵抗(直径2.6mm、長さ10m)
4P×10/3.14×(2.6×10̠⁻3)の二乗=40P/21.2×10の六乗=1.886×10の六乗
1の場合(直径1.6mm、長さ20m)
4P×20/3.14×(1.6×10̠⁻3)の二乗≒80P/8×10の六乗≒10P×10の六乗
2の場合(断面積8mm2、長さ10m)
P×10/8×10⁻6=10P×10の六乗/8≒1.25×10の六乗P
3の場合(直径3.2mm、長さ5m)
4P×5/3.14×(3.2×10̠⁻3)の二乗≒20P/32.1×10の六乗≒0.62P×10の六乗
4の場合(断面積5.5mm2、長さ10m)
P×10/5.5×10⁻6=10P×10の六乗/5.5≒1.81×10の六乗P
従って問題文の銅導線と抵抗値が最も近い同材質の銅導線は「4」となることが分かります。
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