三相交流回路に関する問題です。
三相交流回路における結線の仕方には、2種類の方法があります。図のような結線の仕方をスター結線(星形結線)といいます。そして、スター結線における重要な公式が以下に示したものです。
線間電圧=√3×相電圧
この回路では、線間電圧は電源の電圧です。つまり、(線間電圧)=200(V)となります。一方、相電圧は抵抗とコイルにかかる電圧の和にあたります。公式より、(相電圧)=200/√3≒115.6(V)となります。つまり、抵抗とコイルには合計で115.6(V)の電圧がかかっているのです。
※√3=1.73として計算しました。
次に、抵抗とコイルのインピーダンスを計算しましょう。インピーダンスの公式は以下の通りです。
Z=√R^2+(XL-XC)^2
Z:インピーダンス R:抵抗の抵抗値
XL:コイルのリアクタンス
XC:コンデンサーのリアクタンス
Z=√8^2+(6-0)^2=10(Ω)となります。
求めるのは、抵抗とコイルを流れる電流です。抵抗とコイルにかかる電圧およびインピーダンスがわかっているので、オームの法則より
(抵抗とコイルを流れる電流)=115.6/10≒11.6(A)となります。
したがって、正解は2番の11.6(A)です。