第二種電気工事士の過去問
令和5年度上期 午前
配線図 問4

単線図を複線図に書き換えて、最小電線本数を回答する問題です。

④は上下のジョイントボックス間の配線で、下記2つが配線されています。

・3路スイッチと照明器具【サ】のセット

・片切スイッチと照明器具【シ】

④に配線されるのは、合計４本です。

・片切スイッチと3路スイッチに配線される電源線(L)：1本

・照明器具【シ】に接続される中性線(N)：1本

・上下の3路スイッチを接続する共通線：2本

この問題は図の単線図を正確な複線図に変換できるかがポイントです。また、問題の条件として最小電線本数と限定しているため3路スイッチの結線方法次第で答えが分かれてしまいます。

①3路スイッチの配線には2つのパターンがあり、次のようになります。※照明器具【サ】用

　A.3路スイッチ(電源線(L)1本∔共通線2本)

　B.3路スイッチ(器具かえり線1本∔共通線2本)

以上の事からどちらとも最低3本は配線が必要となります。

②次に片切スイッチを見ていきます。

　・片切スイッチ(電源線(L)1本+器具かえり線1本)

以上から2本は配線が必要です。

③次に照明器具【シ】を見てみます。

　・照明器具【シ】(中性線(N)1本+器具かえり線1本)　※接地線の表記はない

以上から2本は配線が必要です。

問題の配線を見ると電源側の第一ジョイントボックスから第二ジョイントボックスへ流れているため、電源線(L+N)2本は必ず必要。さらに3路スイッチが渡っているため共通線2本も必ず必要。

片切スイッチの電源は三路スイッチの電源と共用できるため、図④の配線には不要。

以上のことから問題の最小電線本数は4本です。

これらを踏まえて選択肢を見ていきます。

複線図を描くうえで大切なポイントは、スイッチの返り線の本数を正確に把握することです。

④の場合

　・3路スイッチで入切させる照明器具【サ】

　・片切スイッチで入切させる照明器具【シ】

があります。

設問は

　・電源線1本

　・3路スイッチで入切させるための照明器具【サ】の返り線2本

　・片切スイッチで入切させる照明器具【シ】の返り線1本

となり、

最低本数は4本となります。