第二種電気工事士の過去問
令和5年度上期 午前
配線図 問17

この問題は2つのポイントがあります。

①配線の単線図を正確に複線図に変換し接続箇所を確認する

②リングスリーブ用圧着ペンチの特性を理解する

①問題図⑰のジョイントボックスに入る各配線を確認します。

　a.電源線VVF1.6-2C(黒：＋、白：－)

　b.風呂場照明【エ】VVF1.6-2C(黒：器具かえり線、白：－)　

　c.換気扇【オ】VVF1.6-2C(黒：器具かえり線、白：－)　

　d.スイッチ器具かえり線　VVF1.6-2C(黒：照明【エ】、白：換気扇【オ】)　

　e.確認表示灯【オ】VVF1.6-2C(黒：＋、白：－)　

以上になります。

次に同じ特性どうしを集めます。

　・電源線(黒：＋)×2本(1.6)

　・電源線(白：－)×4本(1.6)　

　・器具かえり線【エ】×2本(1.6)

　・器具かえり線【オ】×2本(1.6)

上記より、接続箇所は合計4箇所になります。

②リングスリーブ用圧着ペンチの特性について考えます。

圧着ペンチには4つのダイスがあり、種類と特性は以下のようになります。

　・特小(刻印は○)−1.6ｍｍ×2本のみ

　・小(刻印は小)−1.6ｍｍ×3～4本、2.0ｍｍ×2本など　

　・中(刻印は中)−1.6ｍｍ×5～6本、2.0ｍｍ×3～4本など

　・大(刻印は大)−1.6ｍｍ×7本まで、2.0ｍｍ×5本など

以上よりリングスリーブ(小)が4個（刻印は特小が3で小が1）になります。

図面の単線図から複線図に書き換え、ボックス内で接続する圧着コネクタの種類と個数を回答する問題です。

まずは⑪のボックスに接続される配線を見ていきましょう。

1.分電盤のa回路からの電源線VVF1.6-2C(黒:＋、白:－)の2本

2.風呂場照明【エ】に接続されるVVF1.6-2C(黒：器具かえり線、白：－)の2本

3.換気扇【オ】に接続されるVVF1.6-2C(黒：器具かえり線、白：－)の2本 

4.スイッチ器具かえり線　VVF1.6-2C(黒：照明【エ】、白：換気扇【オ】)の2本

5.確認表示灯【オ】に接続されるVVF1.6-2C(黒：＋、白：－)の2本

これらの線を同じ役割の配線で接続します。

・電源線(黒：＋)×2本(1.6)

・電源線(白：－)×4本(1.6)

・器具かえり線:風呂場照明【エ】×2本(1.6)

・器具かえり線:換気扇【オ】×2本(1.6)

接続点は4点になります。

次にリングスリーブのサイズと圧着工具のダイスを考えます。

それぞれ以下の様になります。

・電源線(黒：+)×2本(1.6):リングスリーブ 小、ダイス 〇

・電源線(白：－)×4本(1.6):リングスリーブ 小、ダイス 小

・器具かえり線:風呂場照明【エ】×2本(1.6):リングスリーブ 小、ダイス 〇

・器具かえり線:換気扇【オ】×2本(1.6):リングスリーブ 小、ダイス 〇

よって、リングスリーブのサイズは小が4個、ダイスのサイズは〇が3個、小が1個になります。

⑰のボックス内に入る配線は下記の通り。

・電源線：VVF1.6‐２c

・風呂ブラケット照明【エ】：VVF1.6‐２c

・換気扇【オ】：VVF1.6-2C

・スイッチ線（エ、オ用）：VVF1.6-2C

・確認表示灯用（オ用）：VVF1.6-2C

これらを接続する同士をまとめると、

・電源線(黒）×2

・電源線(黒）×4

・風呂ブラケット照明【エ】返り線×2本(1.6)

・換気扇【オ】返り線×2本(1.6)

よって小サイズ１つ、○3つとなります。