第二種電気工事士 過去問
令和6年度上期
問4 (一般問題 問4)

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

第二種 電気工事士試験 令和6年度上期 問4(一般問題 問4) (訂正依頼・報告はこちら)

定格電圧V[V]、定格電流I[A]の三相誘導電動機を定格状態で運転したところ、消費電力がP[kW]であった。この電動機の力率[%]を表す式は。
  • 解答選択肢の画像
  • 解答選択肢の画像
  • 解答選択肢の画像
  • 解答選択肢の画像

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (3件)

01

この問題は、力率(%)を求める計算となります。

三相電力→P=√3VICOSθ

→単位を合わせます WをKWに→(√3×V×I)÷1000

→単位を合わせます COSθを%に→(COSθ)÷100

よって→(√3×V×I⁄1000)×(COSθ⁄100)

力率→COSθ=上記式を変形して→(P⁄1×1000⁄√3×V×I)×100

→P⁄√3VI×10

選択肢1. 解答選択肢の画像

上の式から正解です。

選択肢2. 解答選択肢の画像

上の式から否定されます。

選択肢3. 解答選択肢の画像

上の式から否定されます。

選択肢4. 解答選択肢の画像

上の式から否定されます。

まとめ

ここで使用した公式

三相電力→P=√3VICOSθ

 

参考になった数32

02

1.三相交流回路における有効電力 P(kW)を求める式は以下のようになります。

P = √3 × V × I × cosθ
この式の各要素:P: 有効電力(kW)、V: 線間電圧(V)、I: 電流(A)、cosθ: 力率(無次元)、√3: 三相回路の係数

 

2.上記の式から、力率 cosθ を求めるために次のように変形します

cosθ = P / (√3 × V × I)
 

3.力率をパーセント表示するためには、上記の式に 100 を掛けます

力率(%) = (P / (√3 × V × I)) × 100
 

4.問題では「消費電力」が kW単位で与えられているので単位を合わせます

力率(%) = (P / (√3 × V × I)) × 10^5

選択肢1. 解答選択肢の画像

上記の計算より正解です。

選択肢2. 解答選択肢の画像

上記の計算より誤りです。

選択肢3. 解答選択肢の画像

上記の計算より誤りです。

選択肢4. 解答選択肢の画像

上記の計算より誤りです。

参考になった数9

03

三相誘導電動機とは、三相交流で動く電動機のことです。

三相交流の回路は2種類あり、それぞれ以下のような特徴があります。

 

・スター(Y,星型)結線

上図のように、電源と負荷をYの字のように結線して接続した回路です。

各電圧と電流は以下のように区別されます。

 

相電圧:Va,Vb,Vc

線間電圧:Vab,Vbc,Vca

 

相電流:Ia,Ib,Ic

線電流:IA,IB,IC

 

相電圧と線間電圧、相電流と線電流の関係は以下の通りです。

 

線間電圧=√3×相電圧

線電流=相電流

 

負荷側には3つの負荷があり、各負荷には相電圧がかかり、相電流がながれています。

問題文に書かれている定格電圧Vと定格電流Iはそれぞれ線間電圧と線電流のことです。

 

 

・デルタ(Δ,三角)結線

 

上図のように、電源と負荷を三角形のように結線して接続した回路です。

各電圧と電流の区別はスター結線と同じになります。

 

相電圧と線間電圧、相電流と線電流の関係は以下の通りです。

 

線間電圧=相電圧

線電流=√3×相電流

 

 

三相交流の電力は以下の式で求めます。

P=3×相電圧×相電流×力率

 

なお、問題文に示されている定格電圧Vと定格電流Iは、それぞれ線間電圧と線電流です。

各回路の電力計算は以下のようになります。

 

・スター結線

線間電圧=√3×相電圧より、

V=√3×相電圧

相電圧=(1/√3)V

 

相電流は線電流と同じなのでI

従って、スター結線の電力は

P=3×(1/√3)V×I×力率=√3×V×I×力率

 

よって

力率={P/(√3×V×I)}×100(%)

 

 

・デルタ結線

相電圧は線間電圧と一緒なのでV

 

線電流=√3×相電流より

相電流=(1/√3)×線電流

 

従って、デルタ結線の電力は

P=3×V×(1/√3)I×力率=√3×V×I×力率

 

よって

力率={P/(√3×V×I)}×100(%)

 

 

力率はどちらも

力率={P/(√3×V×I)}×100(%)

となります。

 

ここで、PはkWなので、式を1000倍して

力率={P/(√3×V×I)}×105(%)

が正解です。

 

選択肢1. 解答選択肢の画像

解説の通りなので正解です。

選択肢2. 解答選択肢の画像

√3が分子にきているので不正解です。

選択肢3. 解答選択肢の画像

分母と分子が逆なので不正解です。

選択肢4. 解答選択肢の画像

分母のPと分子のVIが逆なので不正解です。

まとめ

回路の特徴をつかめば必ず得点できる問題なので、しっかりと復習しましょう!

参考になった数7