クレーン・デリック運転士 過去問
平成31年(2019年)4月
問9 (クレーン及びデリックに関する知識 問9)

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問題

クレーン・デリック運転士試験 平成31年(2019年)4月 問9(クレーン及びデリックに関する知識 問9) (訂正依頼・報告はこちら)

デリックの取扱いに関する記述として、適切でないものは次のうちどれか。
  • 荷の水平移動を行う場合は、荷を所要の高さまで巻き上げてから、水平移動に移る。
  • 巻下げのときは、ドラムをフリーにして、ブレーキだけで速度を制御するデリックが多い。
  • 旋回するブームを有するデリックは、旋回範囲の限界を超えて旋回させると、旋回用ワイヤロープの切断などの事故を引き起こすことになる。
  • ウインチを用いるデリックでは、作業中に停電になったときは、止め金を外し、クラッチをつなぎ、スイッチを切って送電を待つ。
  • ブレーキ、クラッチ、警報装置などの機能を確認するためのならし運転は、無負荷で行う。

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この過去問の解説 (3件)

01

1 .正しいです。

荷の水平移動を行う場合は、荷を所要の高さ(2m以上)まで巻き上げてから、水平移動に移らなければなりません。
また、進行方向に障害物があれば、その高さまで巻き上げる必要があります。

2 .正しいです。

デリックは構造上、巻下げのときは、ドラムをフリーにして、ブレーキだけで速度を制御しているものが多いです。

3 . 正しいです。

旋回するブームを有するデリックは、旋回用ワイヤロープの切断などの事故を引き起こすことから、旋回範囲の限界を超えた使用ができません。

4 . 誤りです。

ウインチを用いるデリックでは、作業中に停電になったときは、止め金をかけ、クラッチを外し、スイッチを切って送電を待ちます。

5 . 正しいです。

ブレーキ、クラッチ、警報装置などの機能を確認するためのならし運転は、事故を引き起こさないよう無負荷で行います。

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02

デリックの取扱に関する問題です。

実際にデリックを取り扱う事はあまりないかもしれませんが、この問題も良く出題されるので忘れないようにして下さい。

選択肢1. 荷の水平移動を行う場合は、荷を所要の高さまで巻き上げてから、水平移動に移る。

正しい記述です。

荷の水平移動を行う場合は、荷を決められた高さまで巻き上げてから、水平移動に移ります。

選択肢2. 巻下げのときは、ドラムをフリーにして、ブレーキだけで速度を制御するデリックが多い。

正しい記述です。

巻下げの際、ドラムをフリーにしてブレーキだけで速度を制御するデリックが多いのが特徴です。

選択肢3. 旋回するブームを有するデリックは、旋回範囲の限界を超えて旋回させると、旋回用ワイヤロープの切断などの事故を引き起こすことになる。

正しい記述です。

旋回するブームを有するデリックは旋回範囲の限界を超えて旋回させると、旋回用ワイヤロープの切断などの事故を引き起こす事があり、大変危険なので、絶対行わないようにしましょう。

選択肢4. ウインチを用いるデリックでは、作業中に停電になったときは、止め金を外し、クラッチをつなぎ、スイッチを切って送電を待つ。

ウインチを用いるデリックでは作業中に停電になった時に、止め金を外すのではなく繋げてクラッチを外したのち、スイッチを切ってから送電を待ちます。

選択肢5. ブレーキ、クラッチ、警報装置などの機能を確認するためのならし運転は、無負荷で行う。

正しい記述です。

ブレーキ、クラッチ、警報装置などの機能を確認するために行うならし運転は、基本的に無負荷で行います。

まとめ

デリックは普通のクレーンと異なる特徴などもあるので、その点も含めてしっかり把握しておきましょう。

参考になった数1

03

デリックは、仮設的に使用されるクレーンの一種で、構造や操作方法に特有の注意点があります。特に、巻上げ装置や旋回動作に関わる安全な取り扱いは、事故防止の観点から非常に重要です。

選択肢1. 荷の水平移動を行う場合は、荷を所要の高さまで巻き上げてから、水平移動に移る。

適切な記述です。デリックで荷の水平移動を行う際には、まず安全な高さまで荷を巻き上げてから、水平移動を行うのが基本です。荷が地面や他の物体に接触しないようにするための標準的な手順であり、記述は正しいです。


 

選択肢2. 巻下げのときは、ドラムをフリーにして、ブレーキだけで速度を制御するデリックが多い。

適切な記述です。巻下げ時にドラムをフリーにしてブレーキのみで制御するタイプのデリックは多く見られます。ただし、制動力の管理には十分な注意が必要です。記述内容は実態に即しており適切です。


 

選択肢3. 旋回するブームを有するデリックは、旋回範囲の限界を超えて旋回させると、旋回用ワイヤロープの切断などの事故を引き起こすことになる。

適切な記述です。旋回範囲のあるデリックでは、旋回範囲の限界を超えて操作すると、ワイヤロープの切断など重大な事故が起きる可能性があります。注意すべき重要な点であり、正しい記述です。


 

選択肢4. ウインチを用いるデリックでは、作業中に停電になったときは、止め金を外し、クラッチをつなぎ、スイッチを切って送電を待つ。

不適切な記述です。停電時の対応として、「止め金を外し、クラッチをつなぐ」行為は極めて危険です。クラッチがつながっていれば、電力回復時に突然巻上装置が動き出す恐れがあり、重大な事故につながります。正しい手順は、クラッチを切り、スイッチを切って、安全な状態を保つことです。 よって、この記述は不適切です。

選択肢5. ブレーキ、クラッチ、警報装置などの機能を確認するためのならし運転は、無負荷で行う。

適切な記述です。ブレーキやクラッチ、警報装置などの機能確認を行う「ならし運転」は、無負荷状態で行うのが安全確実な方法です。正しい点検・試運転の記述です。


 

まとめ

デリックの運転には、巻上げや旋回といった各操作の基本的な取り扱い手順や停電時などの緊急対応策を正確に理解しておくことが求められます。特に非常時の対応を誤ると、重大な事故につながるリスクがあるため、操作手順を確実に守る意識が重要です。

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