クレーン・デリック運転士 過去問
令和5年(2023年)4月
問6 (クレーン及びデリックに関する知識 問6)

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

クレーン・デリック運転士試験 令和5年(2023年)4月 問6(クレーン及びデリックに関する知識 問6) (訂正依頼・報告はこちら)

クレーンの安全装置などに関する記述として、適切でないものは次のうちどれか。
  • 天井クレーンなどでは、運転室からクレーンガーダへ上がる階段の途中にフートスイッチを設け、点検などの際に階段を上がると主回路が開いて感電災害を防ぐようになっているものがある。
  • クレーンのフックの外れ止め装置には、スプリング式とウエイト式があるが、小型・中型のクレーンでは、スプリング式のものが多く使われている。
  • カム形リミットスイッチを用いた巻過防止装置は、巻上げドラムの回転によってカムを回転させリミットスイッチを働かせる方式で、複数の接点を設けることができる。
  • ねじ形リミットスイッチを用いた巻過防止装置は、巻上げ用ワイヤロープを交換した場合は、フックの位置とトラベラーの作動位置を再調整する必要がある。
  • 直働式巻過防止装置のうちレバー形リミットスイッチ式のものは、ワイヤロープを交換した後のリミットスイッチの接点の作動位置の再調整は必要ないが、重錘(すい)形リミットスイッチ式のものは再調整が必要である。

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (3件)

01

この問題では、クレーンの安全装置やその機能に関する記述の中から、適切でないものを選ぶ問題です。安全装置の役割や調整方法についての理解が求められます。以下に、各選択肢の正誤を解説します。

選択肢1. 天井クレーンなどでは、運転室からクレーンガーダへ上がる階段の途中にフートスイッチを設け、点検などの際に階段を上がると主回路が開いて感電災害を防ぐようになっているものがある。

この記述は正しいです。 

フートスイッチは、点検時の感電災害を防ぐために設置されることがあります。階段を上がると主回路が遮断される仕組みは、クレーンの安全対策として適切です。

選択肢2. クレーンのフックの外れ止め装置には、スプリング式とウエイト式があるが、小型・中型のクレーンでは、スプリング式のものが多く使われている。

この記述は正しいです。
小型・中型のクレーンでは、シンプルで耐久性に優れたスプリング式の外れ止め装置が多く採用されています。ウエイト式は大型クレーンで使用されることが一般的です。

選択肢3. カム形リミットスイッチを用いた巻過防止装置は、巻上げドラムの回転によってカムを回転させリミットスイッチを働かせる方式で、複数の接点を設けることができる。

この記述は正しいです。 

カム形リミットスイッチは、巻上げドラムの回転をカムに伝え、リミットスイッチを作動させる仕組みです。複数の接点を設けることで、段階的な制御が可能です。

選択肢4. ねじ形リミットスイッチを用いた巻過防止装置は、巻上げ用ワイヤロープを交換した場合は、フックの位置とトラベラーの作動位置を再調整する必要がある。

この記述は正しいです。
ねじ形リミットスイッチを使用する場合、巻上げ用ワイヤロープを交換すると、フックの位置やスイッチの作動位置が変化するため、再調整が必要です。 

選択肢5. 直働式巻過防止装置のうちレバー形リミットスイッチ式のものは、ワイヤロープを交換した後のリミットスイッチの接点の作動位置の再調整は必要ないが、重錘(すい)形リミットスイッチ式のものは再調整が必要である。

この記述は誤りです。

直働式の場合はどちらの型も作動位置の誤差が少ないため、ワイヤーロープの交換をした際の作動位置の再調整は不要です。

まとめ

適切でない記述は選択肢5です。
安全装置の調整は正確に行わなければならず、レバー形リミットスイッチ式でも再調整が必要です。誤った記述により安全対策を怠ることは事故につながるため注意が必要です。

参考になった数16

02

クレーンの安全装置などに関する問題です。

安全装置は安全に直結する装置なので、しっかり押さえておきましょう。

選択肢1. 天井クレーンなどでは、運転室からクレーンガーダへ上がる階段の途中にフートスイッチを設け、点検などの際に階段を上がると主回路が開いて感電災害を防ぐようになっているものがある。

正しい記述です。

天井クレーンなどでは、運転室からクレーンガーダへ上がる階段の途中にフートスイッチを設け、点検などの際に階段を上がると主回路が開いて感電災害を防ぐようになっているものがあります。

何も知らないと溶接切れを疑うような場所に設置されている事が多いです。

選択肢2. クレーンのフックの外れ止め装置には、スプリング式とウエイト式があるが、小型・中型のクレーンでは、スプリング式のものが多く使われている。

正しい記述です。

クレーンのフックの外れ止め装置には、スプリング式とウエイト式があるが、小型・中型のクレーンでは、スプリング式のものが多く使われています。

選択肢3. カム形リミットスイッチを用いた巻過防止装置は、巻上げドラムの回転によってカムを回転させリミットスイッチを働かせる方式で、複数の接点を設けることができる。

正しい記述です。

カム形リミットスイッチを用いた巻過防止装置は、巻上げドラムの回転によってカムを回転させリミットスイッチを働かせる方式で、複数の接点を設けることができます。

選択肢4. ねじ形リミットスイッチを用いた巻過防止装置は、巻上げ用ワイヤロープを交換した場合は、フックの位置とトラベラーの作動位置を再調整する必要がある。

正しい記述です。

ねじ形リミットスイッチを用いた巻過防止装置は、巻上げ用ワイヤロープを交換した場合は、フックの位置とトラベラーの作動位置を再調整する必要があるので注意が必要です。そのまま使用すると大きな事故につながる恐れがあります。

選択肢5. 直働式巻過防止装置のうちレバー形リミットスイッチ式のものは、ワイヤロープを交換した後のリミットスイッチの接点の作動位置の再調整は必要ないが、重錘(すい)形リミットスイッチ式のものは再調整が必要である。

直働式巻過防止装置のうちレバー形リミットスイッチ式のものは、ワイヤロープを交換した後のリミットスイッチの接点の作動位置の再調整は必要ありません。重錘形リミットスイッチも直働式巻過防止装置なので同様に必要ありません。

まとめ

設備によって、再調整が必要なものと不要なものがあるので、それぞれ正しく理解しておきましょう。

参考になった数3

03

クレーンの安全装置は、どのような仕組みで動き、メンテナンス時にどのような注意が必要かを理解していることが重要です。

 

この問題を解くための鍵は、「巻過防止装置の再調整」が必要か不要か、というルールです。

直働式(重錘形など):フックが物理的に重りを持ち上げたら止まる。「物理的な位置」で決まるので、ワイヤを換えても調整不要。

間接式(ねじ形など):ドラムの回転数で計算して止まる。ワイヤが変わると巻き方が微妙に変わるので、再調整が必要。

選択肢1. 天井クレーンなどでは、運転室からクレーンガーダへ上がる階段の途中にフートスイッチを設け、点検などの際に階段を上がると主回路が開いて感電災害を防ぐようになっているものがある。

× 正しい記述です。

 

天井クレーンのガーダ(桁)の上には、点検用の通路があります。

運転中にうっかり人が上がってしまうと危険なため、運転室から上がる階段のステップ(踏板)の一部にスイッチ(フートスイッチ)を仕込んでおきます。

誰かがその階段を踏むと、自動的にクレーンの主電源が切れ、感電や挟まれ事故を防ぐ安全装置として機能します。

選択肢2. クレーンのフックの外れ止め装置には、スプリング式とウエイト式があるが、小型・中型のクレーンでは、スプリング式のものが多く使われている。

× 正しい記述です。

 

フックからワイヤロープが外れるのを防ぐ「外れ止め(ラッチ)」には、バネの力で閉じる「スプリング式」と、重りの力で閉じる「ウエイト式」があります。

一般的な工場で見かける小型・中型のクレーンでは、構造がシンプルで安価な「スプリング式」が主流です。

選択肢3. カム形リミットスイッチを用いた巻過防止装置は、巻上げドラムの回転によってカムを回転させリミットスイッチを働かせる方式で、複数の接点を設けることができる。

× 正しい記述です。

 

カム形は、ドラムと連動して回転する軸に「カム(突起のある板)」を取り付け、そのカムがスイッチを押す仕組みです。

カムの形状を変えたり、スイッチを増やしたりすることで、「減速してから停止する」といった多段階の制御(複数の接点)が可能です。

選択肢4. ねじ形リミットスイッチを用いた巻過防止装置は、巻上げ用ワイヤロープを交換した場合は、フックの位置とトラベラーの作動位置を再調整する必要がある。

× 正しい記述です。

 

ねじ形は、ドラムの回転数をねじの移動距離に変換してスイッチを押す方式です。

ワイヤロープを新しいものに交換すると、ロープの太さや巻きの締まり具合が微妙に変わり、ドラムの回転数とフックの高さの関係にズレが生じることがあります。

そのため、交換後は必ず停止位置(トラベラーの作動位置)を再調整する必要があります

選択肢5. 直働式巻過防止装置のうちレバー形リミットスイッチ式のものは、ワイヤロープを交換した後のリミットスイッチの接点の作動位置の再調整は必要ないが、重錘(すい)形リミットスイッチ式のものは再調整が必要である。

〇 誤った記述(正解)です。

 

「直働式」とは、フックやワイヤロープの金具が、直接スイッチのレバーや重錘(おもり)に触れて作動するタイプです。

この方式は、「フックがここまで来たら物理的に当たる」という位置で決まります。

ワイヤロープが新しかろうが古かろうが、フック自体の高さが変わらなければ作動位置は変わりません。

したがって、レバー形も重錘形も、ワイヤロープ交換後の再調整は「不要」です。

「重錘形は必要である」という記述が間違いです。

まとめ

【重要ポイント】

直働式(重錘形・レバー形):物理的にぶつかって止まる。→ ワイヤ交換時の再調整は不要

間接式(ねじ形・カム形):回転数で計算して止まる。→ ワイヤ交換時の再調整が必要

フートスイッチ:階段を踏むと電源が切れる。

 

「重錘形は、フックがおもりを持ち上げる単純な仕組み。だからワイヤが変わっても関係ない」。

このイメージを持っておけば迷いません。

参考になった数0