クレーン・デリック運転士の過去問
令和5年(2023年)4月
クレーン及びデリックに関する知識 問7

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問題

クレーン・デリック運転士試験 令和5年(2023年)4月 クレーン及びデリックに関する知識 問7 (訂正依頼・報告はこちら)

クレーンのブレーキに関する記述として、適切なものは次のうちどれか。
  • 電動油圧押上機ブレーキは、油圧により押上げ力を得て制動を行い、ばねの復元力によって制動力を解除する。
  • ディスクブレーキは、ディスクをブレーキ片(パッド)で両側からはさみ付けて制動する構造のものであるが、ディスクが過熱しやすいため、ドラム形ブレーキなどに比べ、装置全体を小型化することができない。
  • 電磁式バンドブレーキは、ブレーキドラムの周りにバンドを巻き付け、電磁石に電流を通じることにより締め付けて制動する。
  • 足踏み油圧式ディスクブレーキは、油圧シリンダ、ブレーキピストン及びこれらをつなぐ配管などに油漏れや空気の混入があると、制動力が生じなくなることがある。
  • つり上げ装置のブレーキの制動トルクの値は、定格荷重に相当する荷重の荷をつった場合における当該装置のトルクの値の120%に調整する。

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この過去問の解説 (1件)

01

クレーンのブレーキは、荷重の制御や安全運転において重要な役割を果たします。本問題では、さまざまなブレーキの構造や特性に関する記述が提示されており、その中から適切なものを選ぶ必要があります。以下に各選択肢を解説します。

選択肢1. 電動油圧押上機ブレーキは、油圧により押上げ力を得て制動を行い、ばねの復元力によって制動力を解除する。

この記述は誤りです。
電動油圧押上機ブレーキは、油圧により制動を解除し、ばねの復元力によって制動を行います。この記述では、制動と解除の仕組みが逆に説明されています。 

選択肢2. ディスクブレーキは、ディスクをブレーキ片(パッド)で両側からはさみ付けて制動する構造のものであるが、ディスクが過熱しやすいため、ドラム形ブレーキなどに比べ、装置全体を小型化することができない。

この記述は誤りです。
ディスクブレーキは、ディスクをブレーキパッドで挟んで制動する構造です。過熱しやすいという特性はありますが、ドラム形ブレーキよりも装置を小型化しやすいという利点があります。この記述は不正確です。 

選択肢3. 電磁式バンドブレーキは、ブレーキドラムの周りにバンドを巻き付け、電磁石に電流を通じることにより締め付けて制動する。

この記述は誤りです。 

電磁式バンドブレーキは、ブレーキドラムにバンドを巻き付け、電磁石に電流を通じて締め付けることで制動しますが、クレーンでこの仕組みを採用する例は少なく、一般的ではありません。

選択肢4. 足踏み油圧式ディスクブレーキは、油圧シリンダ、ブレーキピストン及びこれらをつなぐ配管などに油漏れや空気の混入があると、制動力が生じなくなることがある。

この記述は正しいです。
足踏み油圧式ディスクブレーキでは、油圧シリンダやブレーキピストンに油漏れや空気混入があると、油圧が低下し制動力が不足または消失する可能性があります。この記述は適切です。

選択肢5. つり上げ装置のブレーキの制動トルクの値は、定格荷重に相当する荷重の荷をつった場合における当該装置のトルクの値の120%に調整する。

この記述は誤りです。

つり上げ装置のブレーキ制動トルクは、一般的に定格荷重に対する120%に調整されますが、具体的な調整値 は使用条件や設計によって異なるため、一概にこの基準が適用されるとは限りません。

まとめ

適切な記述は選択肢4です。 油圧システムのトラブルが制動性能に与える影響を正確に述べており、安全性確保の観点からも重要な内容です。

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