あん摩マッサージ指圧師の過去問
第24回(2016年)
午前 問71
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問題
あん摩マッサージ指圧師国家試験 第24回(2016年) 午前 問71 (訂正依頼・報告はこちら)
次の文で示す症例について、問いに答えよ。
「36歳の女性。発汗過多、心悸亢進を主訴に来院した。食欲はあるが体重は減少傾向で、興奮しやすい。手指には振戦がみられた。血圧は正常、心電図検査では洞性頻脈が認められた。」
本疾患の治療として適切なのはどれか。
「36歳の女性。発汗過多、心悸亢進を主訴に来院した。食欲はあるが体重は減少傾向で、興奮しやすい。手指には振戦がみられた。血圧は正常、心電図検査では洞性頻脈が認められた。」
本疾患の治療として適切なのはどれか。
- ホルモン補充療法
- 抗甲状腺薬
- 抗生物質
- 副腎皮質ステロイド薬
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この過去問の解説 (3件)
01
症例の36歳の女性は、発汗過多、心悸亢進を主訴に、
食欲があるにもかかわらず生じている体重減少のほか、
易興奮性、手指振戦がみられていました。
また、心電図上洞性頻脈が認められていました。
これらの症状から、
甲状腺の機能が亢進していることが想定されます。
ホルモン補充療法は、
体内に不足しているホルモンを
薬で補充することによって行う治療法です。
疾患により補充されるホルモンは異なり、
甲状腺の機能が低下し、
甲状腺ホルモンが不足している場合に
適応されると考えられます。
抗甲状腺薬は、
甲状腺ホルモンの産生を抑制する作用のある薬剤です。
甲状腺の機能が亢進している際に用いられますので、
これが正解であると考えられます。
抗生物質は、
病原性のある細菌で生じた感染症を
治療する薬剤です。
副腎皮質ステロイド薬は、
抗炎症作用や血管収縮作用など、
効果が多岐にわたる薬剤です。
疾患の症状や、診断方法、治療について
振りかえってみましょう。
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02
甲状腺機能亢進症には下記のような症状があります。
・心拍数の増加と血圧上昇
・不整脈
・大量発汗と体のほてり
・手の振戦
・神経過敏と不安
・睡眠障害
・食欲亢進するが体重減少
このことから設問女性は甲状腺機能亢進症と考えられます。
1.ホルモン補充療法
更年期障害の治療のため閉経前後にエストロゲンを補充します。
2.抗甲状腺薬
甲状腺ホルモンの合成を抑える薬です。
メルカゾールとチウラジール(=プロパジール)の2種類あります。
3.抗生物質
細菌、マイコプラズマ、クラミジアなどの病原微生物感染症の治療に使われます。
ウィルスや真菌には効果がありません。
4.副腎皮質ステロイド薬
抗炎症薬または免疫抑制薬として
・自己免疫疾患
・気管支喘息
・潰瘍性大腸炎
・ネフローゼ症候群
・多発性硬化症
・特発性血小板減少性紫斑病
・急性リンパ性白血病
・アトピー性皮膚炎
などに使われます。
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03
甲状腺機能亢進症(バセドウ病)とは、甲状腺ホルモンが過剰分泌され、代謝亢進、自律神経刺激などによる種々の臓器に影響のある病態のことをいいます。
(性差は、女性に多いです。)
1:ホルモン補充療法は、更年期障害の治療に使われています。
2:甲状腺機能亢進症の治療法は、薬物療法(抗甲状腺薬)、アイソトープ療法(放射性ヨウ素)、手術療法の3つがあります。よって正解です。
3:抗生物質は、細菌感染症の治療に使われています。
4:副腎皮質ステロイド薬は、アレルギー性疾患、自己免疫疾患、血液疾患等さまざまな疾患の治療に使われています。
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