あん摩マッサージ指圧師の過去問
第24回(2016年)
午前 問74
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問題
あん摩マッサージ指圧師国家試験 第24回(2016年) 午前 問74 (訂正依頼・報告はこちら)
次の文で示す症例について、問いに答えよ。
「70歳の男性。右手足がふるえ、動作が緩慢となり受診した。顔面は無表情で、立位では前かがみであった。認知症はない。」
本症例の主な障害部位はどれか。
「70歳の男性。右手足がふるえ、動作が緩慢となり受診した。顔面は無表情で、立位では前かがみであった。認知症はない。」
本症例の主な障害部位はどれか。
- 大脳皮質
- 視床
- 小脳
- 黒質
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この過去問の解説 (3件)
01
設問はパーキンソン病と考えられます。
パーキンソン病は、振戦、筋固縮、寡動、無動、姿勢反射障害が主症状です。
小刻み歩行、安静時振戦、突進現象、仮面様顔貌、歯車様固縮などの症状が特徴的です。
原因は黒質緻密層、青斑核の変性が考えられます。
1 .大脳皮質が障害された場合
損傷部位の脳機能局在に応じた症状が現れます。
例)
後頭葉障害:視覚の障害
側頭葉障害:感覚性失語
2 .視床
脳出血の3割が視床出血です。
症状はしびれや半身麻痺、意識障害、失語などがあります。
3 .小脳
小脳の損傷では小脳失調と呼ばれるふらつきが見られます。
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02
手足の震え、動作緩慢、仮面様顔貌(顔面無表情)、前傾姿勢などの症状からパーキンソン病が考えられます。
4:パーキンソン病は、中脳黒質緻密質のドーパミン分泌細胞が減少することによって起こります。
中脳黒質緻密質の変性は、結果として基底核の運動統御機構の破綻を生じて、筋固縮、寡動、無動、安静時振戦、姿勢保持障害を呈するパーキンソン病の特徴的な運動障害を発症します。
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03
症例の70歳の男性は、
右手足のふるえ、動作緩慢、顔面は無表情で、
立位では前かがみ、認知症はないとのことでした。
これらの症状から、
ドーパミンが欠乏していることが示唆されます。
大脳皮質は、知覚や運動、思考など高次機能を司っており、
障害されると、その部位に応じた症状がみられます。
視床には、嗅覚以外の感覚情報を大脳皮質に伝達する働きがあり、
障害されると運動障害のほか、感覚障害もみられます。
小脳は、運動器からの深部感覚や
内耳からの平衡感覚、大脳皮質からの情報をもとに
運動調節機能を果たしています。
黒質は、中脳にあり、ドパミン神経細胞を含んでいます。
黒質が障害されることにより、ドーパミンが減少し、
症例の男性のような症状がみられますので、
これが正解であると考えられます。
ドーパミンが減少する疾患には、
パーキンソン病などがあります。
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