あん摩マッサージ指圧師の過去問
第25回(2017年)
午前 問72
このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。
問題
あん摩マッサージ指圧師国家試験 第25回(2017年) 午前 問72 (訂正依頼・報告はこちら)
次の文で示す症例について、問いに答えよ。
「45歳の男性。飲酒歴は長い。飲酒後に腹痛が出現し、痛みは心窩部および背部に認めた。血液検査ではアミラーゼおよびリパーゼが高値であった。」
本症例で最も疑われるのはどれか。
「45歳の男性。飲酒歴は長い。飲酒後に腹痛が出現し、痛みは心窩部および背部に認めた。血液検査ではアミラーゼおよびリパーゼが高値であった。」
本症例で最も疑われるのはどれか。
- 胃潰瘍
- 胆嚢炎
- 慢性膵炎
- 潰瘍性大腸炎
正解!素晴らしいです
残念...
この過去問の解説 (3件)
01
飲酒歴が長い場合、膵臓や肝臓の病気が多いです。また、飲酒後に心窩部や背部に痛みがある場合、膵臓や胃の病変が多いです。血液検査でアミラーゼとリパーゼ値が高い場合は、膵炎が疑われます。
胃潰瘍は胃の粘膜を超えて深く組織が欠損した状態を指し、食後の心窩部痛、腹部膨満感などの症状がみられます。ヘリコバクター・ピロリ菌の感染やNSAIDSの繰り返し長期服用が発症リスクとなります。
胆嚢に生じる炎症のことで、胆石により胆嚢管が閉塞され、二次的に細菌感染が加わることで発症するとされます。食後に起こる右季肋部痛や発熱などがみられます。
長期のアルコール飲酒歴がある中高年の男性に好発し、上腹部痛、背部痛、脂肪便といった症状がみられます。また、血液検査では膵アミラーゼとリパーゼ値が高値となりますので、これが正解であると考えられます。
潰瘍性大腸炎とは、大腸粘膜にびらんや潰瘍を形成する原因不明のびまん性炎症性疾患のことを指します。病変は直腸から始まり、連続性の潰瘍がみられます。典型的な症状として、下痢、粘血便、腹痛、発熱などがみられます。また、大腸がんのリスクが高く、合併症としてアフタ性潰瘍、結節性紅斑などがあげられます。内視鏡検査では偽ポリポーシス、ハウストラの消失などが認められます。
症例問題の場合は、それぞれの症状、血液検査、画像検査などの特徴をとらえて、推察することが重要です。
また、潰瘍性大腸炎はクローン病と似た症状がみられるため、それぞれの特徴を押さえることが重要となります。
参考になった数0
この解説の修正を提案する
02
問題文アミラーゼ、リパーゼ高値となっているのでほぼほぼ膵炎を疑いますが
アミラーゼはあまりあてになりません。
この場合リパーゼの数値が高値となっているので膵臓疾患と想定します。
急性膵炎の場合は激しい痛みを伴う症状が特徴なのでこの場合急性は除外されそうです。
選択肢を見てみると慢性膵炎が確認できるのでそれを選べば良い事になります。
ただ、血液検査なしだと心窩部、背部の痛みから胃、心臓も疑い飲酒後ではなく空腹時だと
十二指腸も考察しないといけないので痛みの部位も再確認しておくと良いでしょう。
参考になった数0
この解説の修正を提案する
03
・男性ではアルコールによるものが約70%、不明なものが約20%
・女性では原因不明なものが約60%、胆石によるものが約20%
炎症により正常膵組織が破壊されるため、外分泌障害と内分泌障害をきたすようになります。
診断としては映像診断(腹部超音波検査、CT検査、X線検査など)が行われ、血清・尿中の膵逸脱酵素(アミラーゼ、リパーゼ)の上昇の有無を調べます。
症状としては
・慢性的な上部腹痛
・背部痛を繰り返す事が多いです。
・食欲不振、腹部膨満感、悪心、嘔吐などの不定症状を訴えることもあります。
・急性再燃時には急性膵炎と同様の症状を呈します。
・進行すると消化吸収障害による脂肪下痢や二次性糖尿病による症状(口渇、多尿、体重減少)が出現します。
1.胃潰瘍
胃・十二指腸潰瘍は胃酸やペプシンにより胃や十二指腸の粘膜が欠損した状態です。
若年者から高齢者まで幅広く男女差もない疾患です。
ヘリコバクター・ピロリ菌の感染が潰瘍形成に関与している事が多く早めの薬物治療が効果的です。
症状としては
・胃潰瘍では食後の心窩部痛
・十二指腸潰瘍では空腹時の心窩部痛
・十二指腸潰瘍では背面を痛がることもあります。
・吐・下血やそれに伴う貧血の症状で診断されることもあります。
・黒色便(タール便)も特徴です。
・吐物はコーヒー残渣用となります。
2.胆嚢炎
胆石の嵌頓あるいは、原因不明によ胆汁に細菌が感染し、胆嚢に炎症が生じたものを胆嚢炎いいます。
高齢者で特に女性に多い傾向にあります。
症状としては
・無症状なものもあります。(無症候性胆石)
・心窩部から右季肋部に強い痛みが発生し、しばしば右肩への放散痛があります。
・発熱、横断、悪心、嘔吐がみられます
4.潰瘍性大腸炎
潰瘍性大腸炎は下痢、血便、発熱、体重減少などを呈し、主として大腸粘膜・粘膜下層をびまん性に犯す慢性の炎症性腸疾患です。
症状がクローン病と類似してるので判断が難しいです。
症状としては
・軽い腹痛、下痢
・発熱、粘血便、膿性便をきたすものもあります。
・大腸の粘膜・粘膜下層がびまん性に炎症を起こし、直腸から口側へと病変が連続しているの特徴です。
・アフタ性口内炎
・ブドウ膜炎
・結節性紅斑
・壊疽性膿皮症
・関節炎
・原発性硬化性胆管炎
参考になった数0
この解説の修正を提案する
前の問題(問71)へ
第25回(2017年)問題一覧
次の問題(問73)へ