あん摩マッサージ指圧師の過去問
第26回(2018年)
午前 問52
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問題
あん摩マッサージ指圧師国家試験 第26回(2018年) 午前 問52 (訂正依頼・報告はこちら)
歩行異常と疾患の組合せで正しいのはどれか。
- 間欠跛行 ----------------- 多発性筋炎
- 失調性歩行 --------------- バージャー病
- 痙性歩行 ----------------- 脳性麻痺
- トレンデレンブルグ歩行 --- 腓骨神経麻痺
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この過去問の解説 (3件)
01
脳神経系や筋などの異常により
歩行異常がみられる場合があります。
間欠跛行は、しばらく歩行すると、
痛みやしびれが生じて歩けなくなりますが、
しばらく休むと歩けるようになるような歩行です。
閉塞性動脈硬化症や腰部脊柱管狭窄症などの際に
特徴的な症状です。
多発性筋炎は、自己免疫疾患のひとつで、
体に近い筋力の低下や筋肉痛などがみられる疾患です。
筋力低下により、腰を左右に揺らしながら歩く、
動揺性歩行がみられます。
失調性歩行は、
姿勢をうまく保つことができず、
酩酊状態の時の歩行のように不安定な歩行です。
小脳に異常がある場合にみられます。
バージャー病は、
四肢の末梢の血管が閉塞し、
指趾の冷感やしびれなどの症状がみられる疾患で、
間欠跛行がみられます。
痙性歩行は、
下肢の筋緊張が亢進し、尖足になるため、
足を外側に回すように運ぶ歩行です。
脳性麻痺でも、
尖足となり同様の歩行となることがありますので、
これが正解であると考えられます。
トレンデレンブルグ歩行は、
歩行時に、患肢体重をかけると、
反対側の骨盤が下がるため、
体幹を左右に揺らしながら行う歩行です。
腓骨神経麻痺では、下垂足となり、
足が引っかかるのを防ぐため、
足を投げ出すようにして歩く、
鶏歩がみられます。
パーキンソン病などでは、すくみ足になり、
足をなかなか踏み出せず歩幅が狭くなる小刻み歩行や、
前のめりで、
急に勢いづいてしまう突進歩行がみられます。
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02
1.間欠跛行とは一定距離を歩くと痛みや痺れにより歩行が困難となる歩行です。
休憩すると痛みや痺れは改善し、再度歩行可能となります。
この歩行による痛みや痺れの出現と休憩による改善を繰り返す歩行を間欠跛行といいます。
原因疾患として神経性と血管性があります。
2.失調性歩行の特徴としては足元を見ながらのふらふらした歩行になります。
また、踵を打ち付けながらの歩行という特徴もあります。
原因疾患としては、小脳系、前庭、迷路系、深部感覚系、前頭葉・頭頂葉などの障害でみられます。
3.痙性歩行とは足を突っ張らせながら引きずるように歩くことです。
原因疾患としては脳や脊髄の障害による麻痺が挙げられます。
4.トレンデレンブルグ歩行とは患側に体重をかけた時に、
患側側の肩が落ちて体が横に倒れるように歩くことです。
原因としては中殿筋の筋力低下が挙げられます。
よって組み合わせとして正しいのは3となります。
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03
対の多発性筋炎は、四肢近位筋や体幹に発症する持続性の筋炎症で、筋痛や筋疲労が主な症状です。
筋力低下を起こすので移動力が低下しますが、間欠跛行のような症状による歩行中断は起こさないので、この組み合わせは間違いです。
2.失調性歩行は、不安定でふらふらした歩き方をします。
対のバージャー病は、手足の血管が閉塞しやすく、手足の先に十分な血液が行き届かなくなる難病です。
歩行中に下肢の血行不全が起こると、間欠跛行状態に陥ってしまうので、この組み合わせは間違いです。
3.痙性歩行は、つま先を引きずるような歩行のことです。
対の脳性麻痺は、妊娠中から乳児期までに起こった脳損傷が運動麻痺を起したものです。
脳性麻痺の多くは痙性麻痺になりやすく、痙性半側麻痺になれば痙性歩行を行う場合もあるので、この組み合わせは間違いとまでは言えません。
4.トレンデレンブルグ歩行は、臀部の筋肉の機能が低下し、患側で立脚すると体幹を支えられずに、健側の臀部が落ちてしまいながら歩行します。
対の腓骨神経麻痺は、下腿部の外側の感覚や運動機能が障害されるものです。
足関節の背屈ができない下垂足になるものの、臀部の機能低下は起こさず、歩行時に臀部が落ちるような歩行を起こさないので、この組み合わせは間違いです。
1~4のうち選択肢1・2・4は明らかな間違いなので、3を解答とします。
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