あん摩マッサージ指圧師の過去問
第26回(2018年)
午前 問73

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問題

あん摩マッサージ指圧師国家試験 第26回(2018年) 午前 問73 (訂正依頼・報告はこちら)

次の文で示す症例について、問いに答えよ。

「60歳の女件。主訴は黄疸。発熱と腹痛は認めない。貧血と間接ビリルビンの上昇が認められ、腹部超音波検査では脾腫と胆石を認めた。」

黄疸の原因として最も考えられるのはどれか。
  • 胆石嵌頓
  • 肝細胞破壊
  • 赤血球寿命短縮
  • 側副血行路形成

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は「赤血球寿命短縮」です。

選択肢1. 胆石嵌頓

胆石嵌頓は、胆嚢内の胆石が詰まってしまっている状態です。脂っこいものを摂取した際などに痛みが出やすく、重症化すると発熱や黄疸や褐色尿がみられます。

選択肢2. 肝細胞破壊

肝細胞破壊は、肝炎により肝細胞が傷害されておこります。発熱や頭痛や体のだるさなどを引き起こしやすいです。

選択肢3. 赤血球寿命短縮

赤血球寿命短縮は、赤血球の寿命が120日未満になっている状態で、貧血と黄疸と脾腫がみられます。

選択肢4. 側副血行路形成

側副血行路形成は、血管が詰まったことによる血行障害を補うためにできる別の血流路のことで、門脈圧亢進症では黄疸がみられません。

まとめ

以上のことから胆石嵌頓肝細胞破壊は発熱があり、側副血行路形成は黄疸が無いことから、赤血球寿命短縮が正答です。

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02

症例の女性は、貧血と間接ビリルビンの上昇があり、

黄疸を生じています。

選択肢1. 胆石嵌頓

胆石嵌頓は、胆石が、

胆嚢の出口にはまりこんでしまうことです。

胆嚢の収縮が妨げられ、

胆汁が胆嚢の中に溜まってしまうと

右季肋部痛や、炎症を起こすと発熱も生じます。

症例の女性は、胆石はありますが、

発熱と腹痛を認めないとのことですので、

黄疸の原因は、胆石嵌頓ではないと考えられます。

選択肢2. 肝細胞破壊

肝炎などで肝細胞が破壊されると、

細胞内にある直接ビリルビンが血中に漏れ出します。

また、直接ビリルビンにかえる機能も低下しますので、

間接ビリルビンも増加します。

腹部超音波検査では、

肝炎などの所見は認められていないので、

黄疸の原因は、肝細胞破壊ではないと考えられます。

選択肢3. 赤血球寿命短縮

脾臓の機能のひとつに、

古くなった赤血球の破壊と除去があります。

脾臓の機能が亢進していると、

脾臓における赤血球の破壊がすすみ、

脾腫や貧血を生じやすくなります。

また、脾臓における赤血球破壊が亢進すると、

間接ビリルビン値は上昇します。

貧血と間接ビリルビンの上昇があり、

超音波検査で脾腫を認めていますので、

貧血の原因としては、

これが正解であると考えられます。

選択肢4. 側副血行路形成

側副血行路は、

血管が少しずつ詰まっていった際に、

それを補うため、

新しい血行路が作られていくことです。

心筋梗塞などの際にみられます。

まとめ

症例問題では、患者の訴えと症状、

検査結果を照らし合わせることも大切です。

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03

赤血球寿命短縮が正解となります。

選択肢1. 胆石嵌頓

胆石嵌頓は胆嚢の出口に結石が詰まることでの腹痛が主症状となります。

また、発熱や炎症反応上昇が見られます。

選択肢2. 肝細胞破壊

肝細胞破壊は肝細胞が障害されている状態です。

発熱や頭痛がみられることが多いです。

選択肢3. 赤血球寿命短縮

赤血球寿命短縮が生じると溶血性貧血となります。

溶血性貧血の症状として貧血症状と黄疸、脾腫が見られます。

また、発熱症状の出現はありません。

選択肢4. 側副血行路形成

側副血行路形成とは、血行障害により主要な血管に閉塞が見られた際に、

血液循環を維持するために迂回路を形成することです。

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