あん摩マッサージ指圧師の過去問
第26回(2018年)
午後 問40
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問題
あん摩マッサージ指圧師国家試験 第26回(2018年) 午後 問40 (訂正依頼・報告はこちら)
次の文で示す患者の病証に対する治療方針で最も適切なのはどれか。
「53歳の男性。職業は中華料理の調理人。主訴は手足の重だるさと胃のつかえ。大便は泥状で小便は色が濃い。舌質は紅、舌苔は黄膩、脈は濡数。」
「53歳の男性。職業は中華料理の調理人。主訴は手足の重だるさと胃のつかえ。大便は泥状で小便は色が濃い。舌質は紅、舌苔は黄膩、脈は濡数。」
- 湿熱を除く
- 血熱を除く
- 心火を抑える
- 肝陽を抑える
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この過去問の解説 (3件)
01
「湿熱」による症状が多くみられるため、治療方針で最も適切なのは、
1 . 「湿熱を除く」が正解となります。
2 . 血熱---血が熱して運行が失調すると、血行が加速され、甚だしい場合は、血が脈外に溢れて出血します。
血熱の場合は、発熱、口渇、口苦、便秘、脈滑数などの熱症状や、血液の損耗症状などが現れます。
3 . 心火----心火により心神が影響をうけて起こる病症です。
主症は、心悸、胸部の煩熱感、不眠、尿赤などです。
4 . 肝陽---肝の陰虚陽亢として現れますが、陽の亢進を主とする病症です。
(肝鬱、肝火から進行して起こることもあります)
めまい、頭痛、耳鳴り、目の充血、イライラする、怒りっぽい、腰や膝がだるく力が入らないなどの症状が主症です。
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02
大便は泥状・・・脾の運化機能や腎の気化作用の失調、痰湿の停滞
小便は色が濃い・・・熱証
舌質は紅・・・熱証
舌苔は黄・・・熱証
舌苔は膩・・・痰湿の停滞、食滞
脈は濡・・・湿証、虚証
脈は数・・・熱証
治療原則には扶正去邪・補虚瀉実などがあり、それに該当するものを選ぶ問題です。
湿熱を除くのは、湿、熱で身体が侵されている場合です。
この問題からは痰、湿、熱があるので、
扶正去邪の治療原則により、これが正解となります。
血熱を除くのは、血、熱で身体が侵されている場合です。
この問題から熱は読み取れますが、血が読み取れません。
心火を抑えるのは、心の実証や火で身体が侵されている場合です。
この問題から熱は読み取れますが、心の実証、火が読み取れません。
肝陽を抑えるのは肝陽上亢などで身体が侵されている場合です。
この問題からは、肝陽上亢が読み取れません。
二便と舌診と脈診の弁証から解答を導き出せます。
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03
正解は湿熱を除くです。
主訴として手足の重だるさ、胃のつかえのほか、
大便は泥状で小便は色が濃く、
舌質は紅、脈は濡脈であることから、
この男性の症状は、湿熱によるものであると考えられます。
○
問題に挙げられている男性の状態は、
湿熱による症状を呈しているものと考えられるため、
治療方針は、湿熱を除くことが適切であると考えられます。
×
血熱を除くのは、血が熱をもち、
発熱や鼻血などの症状がみられる場合です。
×
心火を抑えるのは、
心の陽気が過度に亢進し不眠などの症状がみられる場合です。
×
肝陽を抑えるのは、
眩暈や顔のほてりなどが強くあらわれる場合です。
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