あん摩マッサージ指圧師の過去問
第26回(2018年)
午後 問73
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問題
あん摩マッサージ指圧師国家試験 第26回(2018年) 午後 問73 (訂正依頼・報告はこちら)
次の文で示す治療的作用はどれか。
「膝蓋跳動陽性の患者に対し、大腿部への施術を継続したところ陰性になった。」
「膝蓋跳動陽性の患者に対し、大腿部への施術を継続したところ陰性になった。」
- 興奮作用
- 矯正作用
- 誘導作用
- 鎮静作用
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この過去問の解説 (3件)
01
どのような施術で陽性から陰性になったのかを考えてみましょう。
興奮作用とは、機能が低下している神経、筋を興奮させて、機能を回復させる作用です。
矯正作用とは、関節運動が不十分なときに、拘縮がある周囲の筋、腱、靭帯の癒着を剥離させて短縮を引き伸ばす作用です。
誘導作用とは、患部を施術するのが困難なとき、心臓に近い部位を施術して出血、滲出物を誘導する作用です。
よって、誘導作用が正解となります。
鎮静作用とは、機能が亢進している神経、筋を鎮静させる作用です。
他には、反射作用もあります。
反射作用とは、疾病部位から離れた部位を施術して、異常機能を調整する作用です。
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02
正解は誘導作用です。
膝蓋跳動が陽性である場合、
何らかの原因で、
膝関節内に貯留液が溜まっていることが考えられます。
×
機能が低下している神経や筋肉などを興奮させ、
それらの働きを促進する作用を興奮作用といいます。
×
正常に動かない関節が、
正常に動くよう働きかける作用を矯正作用といいます。
○
患部の血管に働きかけ、
血流量を調整し炎症を改善させる働きを誘導作用といいます。
×
機能亢進を鎮め、
正常に機能するよう働きかける作用を鎮静作用といいます。
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03
膝膝関節に炎症が生じると関節液が貯留し、膝関節部が膨隆してきます。
膝関節を伸展して仰臥させ、膝関節の側面および前面を両手の間で強く圧迫して、示指で膝蓋骨を上から圧すると、関節腔内に液体が貯留していると膝蓋骨が反跳してくる抵抗感があります。
これを膝蓋跳動と言います。
1 . 興奮作用は、病的に機能の減退している神経、筋に対して施術し、その機能を高め減退している機能を回復させる作用をいいます。
運動麻痺、知覚鈍麻、知覚脱失などに治療効果があります。
2 . 矯正作用は、関節部に障害があり関節運動が不充分な場合に、その部分の滲出物を細かく砕き、吸収を促進させ、拘束を起こしている関節周囲の筋、腱、靭帯などの癒着を剥離し、短縮した軟部組織を引き伸ばすなどの作用をいいます。
3 . 誘導作用は、外傷、炎症などのため局所に炎症症状が著名な時など直接患部を施術が出来ないときに、その部分より心臓に近い部分に施術して患部の病的滲出物や、出血などを誘導する作用をいいます。
設問の患者の場合も誘導作用により膝蓋跳動が陰性になったと考えられます。
よって正解です。
4 . 鎮静作用は、病的に機能が亢進している神経や筋に対して施術し、その機能亢進を抑え、鎮静させる作用をいいます。
神経痛、筋緊張、知覚過敏、筋肉痛などに対して治療効果があります。
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