あん摩マッサージ指圧師の過去問
第27回(2019年)
午後 問47
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問題
あん摩マッサージ指圧師国家試験 第27回(2019年) 午後 問47 (訂正依頼・報告はこちら)
次の文で示す症例について、身体診察でみられる可能性が最も高いのはどれか。
「72歳の男性。半年ほど前から歩行時に右腰部から下腿後面、第5指にかけて疼痛が生じるようになった。疼痛は前屈姿勢での休息により軽減する。膀胱直腸障害はない。」
「72歳の男性。半年ほど前から歩行時に右腰部から下腿後面、第5指にかけて疼痛が生じるようになった。疼痛は前屈姿勢での休息により軽減する。膀胱直腸障害はない。」
- SLRテスト陽性
- 膝蓋部の触覚鈍麻
- アキレス腱反射減弱
- 足関節内反背屈力の低下
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この過去問の解説 (3件)
01
設問の症状から、腰部脊柱管狭窄症が考えられます。症状が出ている知覚領域が、S1(第5指にかけての疼痛)領域です。S1根障害から腰部脊柱管狭窄症の身体診察でみられる可能性が最も高いのが、アキレス腱反射減弱です。
腰部脊柱管狭窄症とは、腰部の横断面積が狭くなり、馬尾神経あるいは神経根圧迫の症状をきたす疾患の総称です。腰痛は80%で認められるもっともありふれた症状です。次いで下肢のしびれ感、冷感、疼痛、違和感などの知覚異常がまずあげられます。知覚症状は、L5やS1領域に多いです。
アキレス腱反射とは、アキレス腱を叩打すると、腓腹筋およびヒラメ筋が収縮し足が足底方向へ屈曲します。(脛骨神経→S1,S2→脛骨神経)
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02
症例の前屈姿勢での休息により軽減とある事も含めて、脊柱管狭窄症を疑うことができます。
また第5指にかけての疼痛ということで、坐骨神経(L4-S3)の、特に脛骨神経・総腓骨神経への影響が大きく出ていると思われます。
SLR テストは、坐骨神経痛の有無を見るテストです。臀部から大腿部後面への問題がある際に陽性となるテストとなります。
膝蓋部の触覚は大腿神経(L2-4)に属する伏在神経が該当します。
アキレス腱反射減弱は、腰椎の神経圧迫による反応としては最も起こりうるものであり、正答となります。
この症状においては足関節外反の背屈力が低下すると思われます。
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03
症例の72歳の男性は、
半年ほど前から歩行時に右腰部から下腿後面、
第5指にかけて疼痛が生じるようになっていました。
疼痛は前屈姿勢での休息により軽減し、
膀胱直腸障害はないとのことでした。
SLR(Straight Leg Raising)テストは、
下肢伸展挙上テストともよばれ、
腰部神経根障害を判別するテストです。
陽性の場合は、
腰椎椎間板ヘルニアなどが疑われます。
膝蓋部の触覚は、第2〜4腰神経に由来する
大腿神経により支配されています。
腰部脊柱管狭窄症では、
アキレス腱反射減弱を認めることが多いと
いわれていますので、
これが正解であると考えられます。
足関節内反背屈力の低下は、
前脛骨筋の作用が障害されるとみられます。
腰部脊柱管狭窄症では、
足関節外反背屈力の低下が
みられる場合があります。
下位運動ニューロンの障害では、
深部腱反射の減弱や消失、
筋緊張の低下や筋力低下などがみられます。
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