あん摩マッサージ指圧師の過去問
第27回(2019年)
午後 問63

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問題

あん摩マッサージ指圧師国家試験 第27回(2019年) 午後 問63 (訂正依頼・報告はこちら)

次の文で示す症例について、問いに答えよ。

「58歳の男性。子どものときに左肘を骨折した。最近、小指にしびれを感じるようになった。上腕骨内側上顆と肘頭の間を押すと放散痛がみられる。」

本症例の罹患神経が重度に障害された場合に呈する症状はどれか。
  • 猿手
  • 鷲手
  • 下垂手
  • 尺側偏位

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この過去問の解説 (3件)

01

子どもの頃左肘骨折の既往がある58歳の男性は、

最近、小指のしびれと、

上腕骨内側上顆と肘頭の間を押したとき

放散痛がみられていました。

これらの症状から、尺骨神経の障害が疑われます。

選択肢1. 猿手

猿手は、

手首付近の正中神経麻痺により生じる手の変形で、

母指球の萎縮のため、母指が内転位となります。

選択肢2. 鷲手

鷲手は、尺骨神経麻痺により生じる手の変形で、

手内筋の萎縮により、MP関節は過伸展し、

DIP関骨、PIP関節は屈曲します。

尺骨神経が重度に障害された場合に呈する

症状といえますので、

これが正解であると考えられます。

選択肢3. 下垂手

下垂手は、上腕部の橈骨神経麻痺によりみられ、

手関節の背屈障害と全指のMP関節伸展障害により

手が下垂します。

選択肢4. 尺側偏位

尺側偏位は、手の指が、

小指側(尺側)に傾く変形です。

まとめ

肘関節より近位で正中神経が障害されると、

母指球の萎縮と第1〜3指の屈曲障害を生じ、

祈祷師の手とよばれる手の変形がみられます。

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02

小指に痺れがあり、上腕骨内側上顆と肘頭の間を押すと放散痛が現れることから、尺骨神経の障害が考えられ、尺骨神経の障害の際に現れる症状が正答となります。

1.猿手は、正中神経の障害により起こる神経麻痺症状です。

2.鷲手は、尺骨神経の障害により起こる神経麻痺症状であり、正答となります。

3.下垂手は、橈骨神経の障害により起こる神経麻痺症状です。

4.尺側偏位は、リウマチの際に起る手指の変形です。

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03

正解は2です。

設問の症状から遅発性尺骨神経麻痺が考えられます。
尺骨神経麻痺の特徴的な手の変形は、 2 . 鷲手です。

1 . 猿手は、末梢性正中神経麻痺などでみられる手の変形です。

3 . 下垂手は、末梢性橈骨神経麻痺などでみられる手の変形です。

4 . 尺側偏位は、関節リウマチでみられる手の変形です。

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