あん摩マッサージ指圧師の過去問
第28回(2020年)
午後 問9

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問題

あん摩マッサージ指圧師国家試験 第28回(2020年) 午後 問9 (訂正依頼・報告はこちら)

脳卒中に伴う運動障害で正しいのはどれか。
  • 小脳の障害では運動失調を伴う。
  • 痙性は上肢では伸筋群に出現しやすい。
  • 重度の錐体路障害では発症時に痙性麻痺となる。
  • 片麻痺の回復で最終段階では共同運動パターンとなる。

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この過去問の解説 (3件)

01

脳卒中は、発症部位により出現する運動部位に特徴がみられます。

選択肢1. 小脳の障害では運動失調を伴う。

小脳は、運動機能の調節や平衡感覚をつかさどっています。

このため、小脳で脳卒中を生じると、運動失調を伴いますので、

正解となります。

選択肢2. 痙性は上肢では伸筋群に出現しやすい。

痙性は、麻痺による筋緊張が亢進して生じます。

上肢では、伸筋群ではなく、屈筋群で生じやすいとされています。

選択肢3. 重度の錐体路障害では発症時に痙性麻痺となる。

錐体路障害の発症時は、弛緩性麻痺がみられ、

痙性麻痺へと移行していきます。

選択肢4. 片麻痺の回復で最終段階では共同運動パターンとなる。

共同運動パターンは、片麻痺の回復途中でみられ、

最終段階で分離運動パターンに移行します。

まとめ

脳卒中は、対象者の疾患のひとつとして接する場面が多いものと思われます。

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02

1 .小脳の障害では運動失調を伴う。
小脳の障害では運動の協調が失われ、運動失調を伴うため、正答となります。

2 .痙性は上肢では伸筋群に出現しやすい。
脳卒中の痙性麻痺は上肢では屈筋群に出現しやすくなります。

3 .重度の錐体路障害では発症時に痙性麻痺となる。
椎体路障害は発症時には弛緩性麻痺が現れ、随意性を喪失します。

4 .片麻痺の回復で最終段階では共同運動パターンとなる。
片麻痺の回復の最終段階は分離運動パターンとなります。

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03

脳卒中ではどこが障害されるかで症状が大きく変わります。

選択肢1. 小脳の障害では運動失調を伴う。

小脳は身体のバランスをとったり運動の微調節を行います。

障害されると酔っ払いのような歩き方になります。

選択肢2. 痙性は上肢では伸筋群に出現しやすい。

痙性は力を抜くことができなくなります。上肢では相対的に強い屈筋群が強く緊張してしまいます。

選択肢3. 重度の錐体路障害では発症時に痙性麻痺となる。

錐体路障害は随意運動の障害です。初めは力が力が入らなくなり、しばらくすると今度は緊張が入りっぱなしになります。

選択肢4. 片麻痺の回復で最終段階では共同運動パターンとなる。

共同運動パターンは手や足のどこかを屈曲しよう(伸展)とすると上肢全体が屈曲(伸展)してしまう動きです。

動かしたいところだけ動かせる分離運動ができるようにリハビリをしていきます。

まとめ

脳・神経の機能を理解していないと脳の障害を理解するのは難しいです。

分からなければ脳機能をチェックし直しましょう。

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