あん摩マッサージ指圧師の過去問
第29回(2021年)
午前 問45
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問題
あん摩マッサージ指圧師国家試験 第29回(2021年) 午前 問45 (訂正依頼・報告はこちら)
呼吸異常と疾患の組合せで正しいのはどれか。
- 起坐呼吸 ―――――――――― うっ血性心不全
- 下顎呼吸 ―――――――――― 気管支喘息
- クスマウル大呼吸 ―――――― 過換気症候群
- チェーン・ストークス呼吸 ―― 糖尿病性ケトアシドーシス
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この過去問の解説 (3件)
01
1 .起坐呼吸 ―――――――――― うっ血性心不全
起坐呼吸はうっ血性心不全で見られるため、正答となります。
2 .下顎呼吸 ―――――――――― 気管支喘息
下顎呼吸は、終末期や意識障害の場合に起こる呼吸困難です。
気管支喘息の場合、咳や喘鳴を伴う呼吸困難を繰り返します。
3 .クスマウル大呼吸 ―――――― 過換気症候群
クスマウル大呼吸は、糖尿病性ケトアシドーシスや尿毒症などの時に起こります。
過換気症候群は、過度の精神的緊張を強いられたときに呼吸回数と呼吸深度が多くなる状態です。
4 .チェーン・ストークス呼吸 ―― 糖尿病性ケトアシドーシス
チェーン・ストークス呼吸は、中枢神経系の障害で、呼吸中枢の感受性が低下した場合などに起こります。
糖尿病性ケトアシドーシスの場合は、クスマウル大呼吸が起こります。
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02
正解は1です。
1、起坐呼吸ーーーうっ血性心不全
起坐呼吸は上体を起こした呼吸姿勢です。また、臥位姿勢では肺の環血量が増えるため、静脈に血が溜まる“うっ血”を起こしやすくなります。そのため喘息発作や心不全などにより呼吸がままならない状態に陥ると起坐呼吸を余儀なくされます。
2、下顎呼吸ーーー気管支喘息
下顎呼吸は呼吸とともに下顎が上下する呼吸状態です。呼気時に顎が下がり、吸気時に上がります。
主に瀕死時に見られる状態で、気管支喘息では見られません。
3、クスマウル大呼吸ーーー過換気症候群
クスマウル大呼吸は異常に深く荒い呼吸が持続する呼吸状態です。嘔吐、下痢、過食などで見られます。
過換気症候群はストレスなどにより呼吸中枢が機能低下し、呼吸回数が多くなってしまう状態であり、クスマウル大呼吸は見られません。
4、チェーン・ストークス呼吸ーーー糖尿病性ケトアシドーシス
チェーン・ストークス呼吸は、激しい呼吸と無呼吸が周期的に繰り返される呼吸状態です。呼吸中枢の機能低下により起こり、その原因は心不全や内分泌など様々です。
糖尿病性ケトアシドーシスは、血中のケトン体が増加し、血液が酸性に傾いた状態を言います。血液中のphを正常にする働きで呼吸は深く早くなるクスマウル大呼吸が見られ、チェーン・ストークス呼吸は見られません。
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03
先ず正常な呼吸とは、
1分間の呼吸数が16回~20回です。
以下、異常呼吸を挙げていきます。
奇異呼吸・・・呼吸不全時に見られる、吸気時に腹部が陥凹する呼吸
過呼吸・・・一回換気量の増加
浅呼吸・・・一回換気量の減少
頻呼吸・・・呼吸数の増加
徐呼吸・・・呼吸数の減少
多呼吸(過換気)・・・一回換気量、呼吸数が共に増加
低呼吸(低換気)・・・一回換気量、呼吸数が共に減少
クスマウル呼吸(換気亢進)・・・規則的に、一回換気量が増加し、努力性の呼気という特徴があります。尿毒症性アシドーシス、糖尿病性ケトアシドーシスでみられます。
チェーンストークス呼吸(周期性呼吸)・・・「浅い呼吸→深い呼吸→浅い呼吸→無呼吸」のサイクルを繰り返す周期性の呼吸です。
頭蓋内圧の亢進や、薬物中毒、心肺疾患の重症末期症状で現れます。
ビオー呼吸・・・低呼吸と、多呼吸が、不規則に変化していく呼吸です。
脳腫瘍、髄膜炎、脳炎、頭蓋内圧亢進などでみられます。
起坐呼吸・・・寝ていると呼吸困難となるが、体を起こすと呼吸が楽になるために、長座位の姿勢でいることが多くなる呼吸です。
僧帽弁狭窄による左心不全や、気管支喘息の重積発作時に見られます。
因みに、成人男子の呼吸は、腹式呼吸、
女性や幼児では、胸式呼吸が多くなります。
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