あん摩マッサージ指圧師の過去問
第29回(2021年)
午前 問54

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問題

あん摩マッサージ指圧師国家試験 第29回(2021年) 午前 問54 (訂正依頼・報告はこちら)

ネフローゼ症候群について正しいのはどれか。
  • 易感染性は伴わない。
  • 浮腫をきたす。
  • 尿蛋白は低値である。
  • 血中アルブミンは高値となる。

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この過去問の解説 (3件)

01

ネフローゼ症候群は原因疾患に関わらず、大量の蛋白尿、低たんぱく血漿、血清コレステロール高値、浮腫をきたす病態の総称です。

ネフローゼ症候群は腎疾患による一次性と全身疾患に付随する形での発症となる二次性があります。

1.易感染性は伴わない。

ネフローゼ症候群は一次性・二次性に関わらず免疫機能低下を伴うため、感染しやすくなります。

2.浮腫をきたす。

浮腫は主症状であり、正答となります。

3.尿蛋白は低値である。

大量の蛋白尿が出るため、尿蛋白は高値となります。

4.血中アルブミンは高値となる。

低たんぱく血漿となるため、血中アルブミンは低下します。

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02

ネフローゼ症候群とは、何らかの原因で腎機能が低下し、体内に必要であるはずの蛋白が濾過されず尿へと排出され、血液中の蛋白が低下する(低タンパク血症)病気です。

1、易感染性を伴わない・・・×
抗体の役割を果たす蛋白である免疫グロブリンが尿と一緒に体外に排出されてしまいます。これが長期間続くと慢性的に血中の免疫グロブリンが低下し、ウイルスや細菌から身を守ることが難しく、感染症にかかりやすくなります。

2、浮腫をきたす・・・○
血液中から尿へと蛋白が排出されてしまうため、血中の蛋白が減少し、低タンパク血症となります。低タンパクになった血管内からは、血管外へと水分が移動してしまうため浮腫が生じます。

3、尿蛋白は低値である・・・×
血液中から尿へと蛋白が排出されるため、尿蛋白値は高くなります。

4、血中アルブミンは高値となる・・・×
前述と同様、血液中から蛋白が排出されるため、蛋白であるアルブミンも減少します。

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03

ネフローゼ症候群は、
大量の血清蛋白が、尿に出る共通の病態をいいます。


尿タンパクが1日に3.5グラム以上も持続し、

血管内のアルブミンが失われるために、


「低アルブミン血症」

 

となり、
血管内の濃度が薄まるために、
血漿浸透圧が低下し、


「浮腫」

 

となります。

また、アルブミンが減ったことを受けて、
肝臓では、

タンパク質合成が亢進し、
アルブミンが産生されると同時に、
コレステロールも作られてしまい、
これにより、


「脂質異常症」

 

が発症します。

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