あん摩マッサージ指圧師の過去問 第29回(2021年) 午前 問62
この過去問の解説 (3件)
肝硬変は、肝臓に長期的なダメージが与えられ、肝臓が繊維化した状態のことを言います。主に、肝機能の低下と門脈圧亢進による症状が起こります。
ホルモン(エストロゲン)の排出が出来ず、血中濃度が高くなることで過剰に毛細血管が広がり、紅斑を起こします。
1、カフェオレ斑・・・×
神経繊維腫症などに関連した皮膚病変です。名前の通りカフェオレのような茶色のあざでし。
日本では基礎疾患などに関連するものをカフェオレ斑、関連しないものを扁平母斑と呼ぶ傾向にあります。
2、手掌紅斑・・・○
肝硬変で見られるのは、手掌紅斑です。
クモ状血管腫が見られることもあります。
3、結節性紅斑・・・×
ウイルスや細菌による感染症やアレルギーが原因となる病変です。
皮下脂肪で炎症が起こり、皮膚に赤い硬結が生じます。押すと痛みがあり、脛に起こる事が多いです。
4、蝶形紅斑・・・×
全身性エリテマトーデスの主たる症状の一つです。顔面に紅斑が見られる病変で、鼻を中心に蝶形に広がるためこの名前が付けられています。
痒みや痛みはなく、触れると皮膚の盛り上がりが感じられます。日光に当たることで悪化するため、日焼け止めや日に当たらないようにするなどの対処がされます。
肝臓に繰り返して炎症が生じたり、
その炎症が長期化したりすると、
繊維が増えていくようになります。
肝硬変は、肝臓の繊維組織が増え、弾性が失われて、
硬くなった状態です。
カフェオレ斑は、
カフェオレのような褐色の色素斑のことで、
神経繊維腫1型
(NF-1、フォン-レックリングハウゼン病)などで
みられます。
手掌紅斑は、手のひらにみられる紅斑です。
肝硬変の際に、
皮膚にみられる症状のひとつですので、
これが正解であると考えられます。
結節性紅斑は、
おもに下腿の皮下脂肪に生じた炎症により生じる
赤や紫のしこりです。
サルコイドーシスなどの際にみられます。
蝶形紅斑は、鼻を中心にして両頬に
蝶が羽を広げたようにみられる発疹です。
全身性エリテマトーデスの際にみられます。
疾患により、
特徴的な皮膚症状がみられる場合があります。
肝硬変は慢性肝疾患の終末の病像であり、肝臓全体が偽小葉という再生結節に置き換わってしまう状態です。
偽小葉が形成されると、通常の小葉単位での機能は失われるため、致命的な状態と言えます。
1.カフェオレ斑は、メラニン色素が多いために、周りの皮膚より茶色く見えるアザです。
レックリングハウゼン病などの所見となります。
2.手掌紅斑は、母指球や小指球、また指の基節部にあらわれる紅斑です。
肝硬変・慢性肝炎などで見られる所見であり、正答となります。
3.結節性紅斑は、皮下脂肪組織の炎症の一種で、腕などにすねの皮膚や、腕などに後発します。
ベーチェット病、結核、サルコイドーシス・クローン病などの疾患や悪性腫瘍、細菌・ウイルス感染などの所見です。
4.蝶形紅斑は、鼻から両頬にかけて現れる蝶のような形をした紅斑です。
全身性エリテマトーデスなどの所見です。
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