あん摩マッサージ指圧師の過去問 第29回(2021年) 午前 問61
この過去問の解説 (3件)
急性胆嚢炎は、胆嚢結石などが原因となって生じる
胆嚢の急性炎症です。
胆嚢は、肝臓の下部にあり、急性胆嚢炎をおこすと、
右季肋部に強い痛みを認めます。
高脂肪食、特にコレステロールを多く含む食事は、
胆石の原因となります。
また、胆石がある人が高脂肪食を摂ると、
胆嚢が収縮することにより、
胆石が胆嚢の出口を塞ぎ、胆石発作や、
急性胆嚢炎の原因となります。
以上より、高脂肪食を摂取すると、
急性胆嚢炎を起こす可能性があるといえますので、
これが正しいものと考えられます。
急性胆嚢炎の際に、腹部超音波検査を行うと、
胆囊の腫大や胆嚢壁の肥厚などを認めます。
急性胆嚢炎は、
中高年に多くみられるといわれています。
急性胆嚢炎の90%以上に
胆石が合併しているといわれています。
1.左季肋部に強い痛みを認める。
心窩部から右季肋部に掛けて、強い痛みを生じます。
2.高脂肪食を摂取すると起こりやすい。
胆嚢炎でコレステロール結石の場合、高脂肪食、肥満、高脂血症の因子が関与するとされ、正答となります。
3.腹部超音波検査では胆囊の萎縮を認める。
腹部超音波検査では胆嚢の腫大、浮腫による胆嚢壁の肥厚、胆嚢周囲の液体貯留が見られます。
4.若年者に多くみられる。
疫学としては高齢者、女性に多い疾患です。
1、左季肋部に強い痛みを認める・・・×
胆嚢の存在する右側、右季肋部に痛みを発します。
2、高脂肪食を摂取すると起こりやすい・・・○
急性胆嚢炎を起こす原因である胆石の種類は、大きく「ビリルビン結石」と「コレステロール結石」に分かれ、近年ではコレステロール結石が増加しています。食文化の変化で高脂肪食が増えたためと言われています。
3、腹部超音波検査では胆嚢の萎縮を認める・・・×
急性胆嚢炎を起こすと、胆嚢壁の肥厚や胆嚢の腫大が起こり、通常より肥大した胆嚢が確認されます。また、結石の影や胆嚢周囲の液体の貯留なども判断材料になります。
4、若年者に多くみられる・・・×
急性胆嚢炎のリスク因子は5Fと言われます。女性(Female)、肥満(Fatty)、多産(Fecund)、40歳以上(Forty)、白人(Fair)です。
若年者よりも中年者以上に多い傾向にあります。
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