あん摩マッサージ指圧師の過去問 第29回(2021年) 午前 問73
この過去問の解説 (3件)
大腿骨頸部骨折の治療のひとつとして、
大腿骨の骨頭を人工のものに置換する、
人工骨頭置換術が行われる場合があります。
疼痛緩和などを目的として
ホットパックを実施する場合があります。
歩行が安定すると、
階段昇降訓練が行われます。
手術内容や患者の状態にもよりますが、
患肢の荷重は術後早期から可能な場合が多いとされています。
術後早期は、脱臼の恐れがあり、
股関節の過度な屈曲は行わないので、
これが正解であると考えられます。
人工骨頭置換術後のリハビリテーションでは、
筋力増強や歩行、階段昇降訓練などが行われます。
1.ホットパックは行わない。
ホットパックは血行促進効果を期待する温熱療法として有効であり、状態によっては行います。
2.階段昇降訓練は行わない。
階段昇降訓練は日常生活に関わる動作であり、患者の環境によっては適応となります。
3.患肢の荷重は術後 2 か月まで行わない。
患肢の荷重は歩行という日常生活動作において重要であり、リハビリは速やかに行う必要があります。荷重をや調節しつつ始めていきます。
4.術後早期は股関節の過度な屈曲は行わない。
人工骨頭置換術後に注意する点として、人工関節に大きな負担がかかると脱臼する場合があるため、正座などの過度な屈曲は避けるべき運動であり、正答となります。
1、ホットパックは使わない・・・×
疼痛緩和や関節拘縮の予防などを目的とした温熱・乾熱療法として使用されます。
2、階段昇降訓練は行わない・・・×
下肢の筋力増強や日常生活動作の回復のために、階段昇降訓練も行われます。
3、患肢の荷重は2ヶ月まで行わない・・・×
下肢の荷重は翌日から許可されることがほとんどで、歩行訓練も痛みの具合により開始することが可能です。
4、術後早期は股関節の過度な屈曲は行わない・・・○
股関節の屈曲、伸展などで患部を脱臼する危険性が高いため、トレーナーが注意深く観察しながらリハビリをする必要があります。
また、術後は患者本人に“禁忌肢位”という、してはならない動作や姿勢を伝えることで、脱臼予防を図ります。
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