あん摩マッサージ指圧師の過去問 第29回(2021年) 午前 問74
この過去問の解説 (3件)
パーキンソン病は、
黒質の神経細胞の減少に伴い、
ドーパミンの分泌量が減るために起こる疾患です。
痙縮は、筋緊張の亢進により、
体が動かしにくくなったり、
勝手に動いてしまったりする状態です。
脳梗塞などの後にみられることがあります。
対麻痺は、片足ではなく両下肢に麻痺が生じている状態です。
胸部や腰部の脊髄障害が原因となります。
けいれんは、
自分の意思とは無関係におこる筋収縮です。
脳が原因によって生じるもののほか、
電解質異常などによるものがあります。
仮面様顔貌は、表情筋の固縮などが原因により
生じるとされています。
パーキンソン病の特徴のひとつであり、
これが正解であると考えられます。
パーキンソン病の症状には、
振戦、筋固縮、無動などがあります。
1.痙縮は、脳卒中などの際におきるものです。
急性期には弛緩性麻痺を示し、その後痙性麻痺(反射亢進・筋緊張亢進)へと移行していきます。
2.対麻痺は、脊髄損傷時の特に胸髄損傷(第二胸髄以下)や腰髄損傷時におきる両下肢の麻痺です。
3.けいれんは、脳性麻痺の際などにあらわれます。けいれん発作は脳障害の悪化などリスクがあります。
4. 仮面様顔貌は、パーキンソン病の代表的な症候であり、正答となります。
パーキンソン病は他にこきざみ歩行・筋固縮などが現れます。
パーキンソン病は脳の黒質部にある神経細胞が減少し、運動機能をコントロールするドパミンの量が不足することで起こる疾患です。
1、痙縮・・・×
痙縮ではなく筋固縮がパーキンソン病で見られる症状です。どちらも筋緊張の亢進ですが、痙縮は錐体路での障害、筋固縮は錐体外路での障害により発生します。
2、対麻痺・・・×
両下肢左右対象に麻痺が起こる対麻痺は見られません。
3、けいれん・・・×
パーキンソン病では、けいれんではなく、ふるえ(振戦)がよく見られ、ふるえがパーキンソン病の代表的な症状です。
ふるえもけいれんも不随意運動の異常によって起こりますが、ふるえは患者本人が何もしていない時に勝手に手足が震え、何かをしようと意識すると止まります。一方、けいれんは、本人の意識とは無関係に引き起こされます。
意思疎通の困難な患者に対して外からそれらを判断する場合には、「震えが起こっている箇所に触れて止まるなら“ふるえ”である」と判断することが出来ます。
4、仮面様顔貌・・・○
ドパミン不足による筋固縮は、身体動作だけでなく表情も動かしづらくするため、表情の乏しい仮面のような顔貌となることも多く見られます。
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