あん摩マッサージ指圧師の過去問
第29回(2021年)
午前 問77

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問題

あん摩マッサージ指圧師国家試験 第29回(2021年) 午前 問77 (訂正依頼・報告はこちら)

次の文で示す症例について、以下の問いに答えよ。

「65歳の女性。指圧を受けているときに左側胸部に強い痛みを感じた。帰宅後も痛みは続き、疼痛部位に一致して半円球状の膨隆がみられたため、病院の夜間外来を受診した。」

考えられる疾患はどれか。
  • 狭心症
  • 肋骨骨折
  • 帯状疱疹
  • 逆流性食道炎

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この過去問の解説 (3件)

01

1、狭心症・・・×

狭心症でも胸部に強い痛みを訴えますが、痛みは一時的であることが多く、皮膚の異常が見られることはありません。

2、肋骨骨折・・・○

60歳以上の女性であり、骨粗鬆症の可能性が高いです。指圧中からの痛みであるため、骨折が考えられます。

3、帯状疱疹・・・×

帯状疱疹はヘルペスウイルスのうちの水痘・帯状疱疹ウイルスによって起こります。赤い斑点と小さな水ぶくれが見られ、半円球状の膨隆とは異なります。

4、逆流性食道炎・・・×

胃酸の逆流により、食道に炎症を起こす病気です。食後、胸部に痛みが発生しますが、こちらも膨隆の皮膚症状は起こりません。

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02

65歳の女性は、指圧の施術中に生じた

左側胸部痛がとれず、膨隆がみられたため、

夜間病院を受診しました。

選択肢1. 狭心症

狭心症は、心筋への血流が滞り、

一時的に胸痛や圧迫感を生じる疾患です。

狭心症の胸痛は、胸の中央付近に生じます。

選択肢2. 肋骨骨折

肋骨骨折は、

肋骨に何らかの力が加わることによって生じる骨折です。

この女性は、施術時から続く痛みのほか、

施術部位に膨隆を生じており、

骨折の症状であると想定されますので、

これが正解であると考えられます。

選択肢3. 帯状疱疹

帯状疱疹は、帯状疱疹ウイルスにより、

皮膚に発疹や痛みを生じる疾患です。

帯状疱疹の痛みは、ピリピリするなどと表現されます。

選択肢4. 逆流性食道炎

逆流性食道炎は、胃酸などが逆流することにより

食道に炎症を起こす疾患です。

逆流性食道炎の痛みは、

胸が締めつけられるような痛みといわれます。

まとめ

加齢に伴って、

骨の強度が低下しやすくなるといわれています。

特に女性は、ホルモンバランスの変化により、

骨密度が低下しやすい状況にあります。

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03

1.狭心症

狭心症は心筋の血流が不足し、胸部へ一時的な痛みや圧迫感が起きる疾患です。

痛みは一過性であり、疼痛は安静にしていると回復します。

2.肋骨骨折

肋骨骨折が起きた場合、損傷部位への強い疼痛を引き起こして、特に深呼吸したときに痛みがひどくなります。

骨折が起きた際の皮下出血によって膨隆が起きる例もあり、状況に適していると言えるため、正答となります。

3.帯状疱疹

帯状疱疹はヘルペスウイルスの一種である水痘・帯状発疹ウイルスの感染などによって起こる、肋間神経への疼痛や発疹が特徴的です。

ピリピリとした刺すような疼痛が現れたのち、赤い斑点と小さな水ぶくれが帯状にあらわれます。

神経走行である肋骨に沿って症状が現れ、片方の広範囲に現われます。

膨隆というより、小さな発疹が肋骨に沿って広い範囲に現れるのが特徴です。

4.逆流性食道炎

逆流性食道炎は胃酸や消化中の食物などが、食道へ逆流してしまい、食道や生体に炎症が起きてしまう疾患です。

胸やけや胸の痛みなどが主な症状ですが、膨隆など表面への症状はありません。

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