あん摩マッサージ指圧師の過去問 第29回(2021年) 午後 問10
この過去問の解説 (3件)
脾虚とは、脾気が虚損している状態です。
肝胆湿熱は、湿熱が肝や胆に及んだ状態です。
脾虚により、内湿が熱化して生じた病証といえますので、
これが正解であると考えられます。
心火亢盛は、心の陽気が過剰に亢進している状態です。
脾陰虚は、脾の津液が不足している状態です。
腎陰虚は、腎陰が不足している状態です。
内湿は、脾の機能失調により生じるものです。
脾虚による内湿が熱化する状態を五行にあてがって鑑みるに、脾は土に属し、土を剋する木に属する臓腑は実証を示します。
1.肝胆湿熱
肝胆は木に属し、湿熱は実証となるため正答となります。
2.心火亢盛
心火亢盛とはストレスなどの影響を受けて、心が蔵する神の不調、つまり精神が不安定であったり不眠が現れたりする症状が現れます。
原因はストレスであると考えられ、脾虚の内湿が直接的な関りがあるとは言えません。
3.脾陰虚
脾陰虚は、長期的な病によって脾の陰血・津液が不足している状態です。
問題の証である内湿は、津液が変化した実証であり、脾虚によって運化作用の減退した段階であると考えられます。
4.腎陰虚
腎陰虚のおもな原因は先天の不足や房事過多、出血などにあり、脾虚の内湿が主の原因として生じる病症とはいえません。
1、肝胆湿熱・・・○
湿熱によって肝胆が主る琉泄の作用が障害され起こります。この湿熱が脾虚、脾の運化作用の低下により引き起こされるため、これが正解です。
2、心火亢盛・・・×
精神的にストレスがかかり続けた結果現れる病証です。イライラ感、不眠症、口の渇きなどの症状が現れます。また多くの場合、心ともに肝も精神と深く関与するため肝の失調によるめまいや耳鳴りなども現れやすいです。
3、脾陰虚・・・×
脾や胃など、消化器全般の粘膜の分泌不足や粘膜の萎縮、慢性的な炎症による病証です。食欲不振や胸焼け、便秘などの症状も現れやすいです。
4、腎陰虚・・・×
下半身に在る臓器の働きが低下し、全身に症状をもたらす病症です。身体のだるさや手足の冷感に加え、足裏の火照り、口の渇きなどの熱証も現れやすいです。
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