あん摩マッサージ指圧師の過去問 第29回(2021年) 午後 問11
この過去問の解説 (3件)
経脈は、内臓の異常を体表に伝え、
病邪の侵入経路にもなります。
季肋部の腫れは、足の蕨陰肝経の病証です。
腹部膨満感は、足の太陰脾経の病証です。
腓腹筋の痛みは、足の太陽膀胱経の病証ですので、
これが正解であると考えられます。
足の少陽胆経の病証では、
下肢外側のほてりではなく、痛みを生じます。
経脈の走行について、振り返っておきましょう。
足の太陽経は膀胱経の経絡病証となります。
1.季肋部の腫れは、経絡走行上の病症で、足厥陰肝経のものです。
【経絡走行上】
疝気(男性)・下腹部膨満感(女性)・俯いたり仰向いたりできないなどが起こります。
【経絡関連】
ひどい下痢など
2.腹部膨満感は、経絡関連の病症で足太陰脾経のものです。
【経絡走行上】
前胸部、心窩部、腋窩の圧迫感など
【経絡関連】
全身の倦怠感など
3.腓腹筋の痛みは、足の太陽膀胱経の病証であり、体幹後面・下肢後面の痛みがそれにあたり、正答となります。
【経絡走行上】
頭頂部・後頭部痛、足の小指の麻痺
【経絡関連】
おこりなど
4.下肢外側のほてりといった病証自体はありませんが、下肢外側の痛みや、足外反しほてるが混ざったものと思われ、足少陽胆経が該当すると思われます。
【経絡走行上】
寝返りが打てないなど
【経絡関連】
口が苦い、良くため息をつくなど
1、季肋部の腫れ・・・×
足厥陰肝経で見られます。女性では下腹部の膨満感、男性では疝気、尿閉なども現れます。
2、腹部膨満感・・・×
足太陰脾経で見られます。前胸部、心下部、腋下の圧迫なども現れます。
3、腓腹筋の痛み・・・○
足の太陽経で見られますので、これが正解です。
他に後頭部や頭頂部、体幹後面部への痛みや足の小指の麻痺が現れることもあります。
4、下肢外側のほてり・・・×
下肢外側にほてりを示す経脈はなく、下肢外側に痛みが現れるのは足少陽胆経です。
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