問題
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季肋部に充満感があり、按圧すると抵抗や圧痛がある場合の脈状はどれか。
1 .
弦脈
2 .
洪脈
3 .
促脈
4 .
濡脈
( あん摩マッサージ指圧師国家試験 第29回(2021年) 午後 問12 )
季肋部に充満感があり、
按圧すると抵抗や圧痛があることから、
肝の病証が示唆されます。
弦脈は、弓の弦のように緊張が強く力強い脈です。
肝病の際などにみられますので、
これが正解であると考えられます。
洪脈は、波が大きく押し寄せるような脈です。
熱証の際などにみられます。
促脈は、90回/分以上で、リズムが早く、不規則な脈です。
実熱の際などにみられます。
濡脈は細く柔らかい脈です。
気血不足の際などにみられます。
脈像について振り返っておきましょう。
患者の症状は胸脇苦満の症状であり、肝・胆病変に多い証といえます。
1.弦 脈は、琴の弦をはじくような脈で、肝胆の病変時現れやすい脈であり、正答となります。
2.洪 脈は脈の現れと去る時の比較が大きい脈で、熱証の時に現れやすい脈です。
3.促 脈は、速くかつ中間で止まる脈です。
気血の阻滞がある時に現れやすい脈です。
4.濡 脈は、浮にして細く柔らかい脈です。
湿証の際に現れやすい脈です。
1、弦脈・・・○
力強く、弓の弦のような脈です。肝胆の病証などに現れ、ストレスがかかる状態や右季肋部の充満感や圧痛を伴う胸脇苦満を示す際にも多く見られます。
2、洪脈・・・×
波が押し寄せるイメージをもつ大きく有力な脈です。邪気が高まる際に見られます。
3、促脈・・・×
速く、かつ合間に止まることのある脈で、止まる間隔に法則性はありません。痰飲(水液代謝の失調による特定の部位への停滞すること)や腫痛、実熱証などで多く見られます。
4、濡脈・・・×
浮脈で、細く柔らかい脈です。気血不足や湿証、虚証などで見られ、脾病を代表すると言われます。