あん摩マッサージ指圧師の過去問
第29回(2021年)
午後 問31
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問題
あん摩マッサージ指圧師国家試験 第29回(2021年) 午後 問31 (訂正依頼・報告はこちら)
弛緩性便秘の患者に対し、腹部に軽擦法を施す場合の方向として最も適切なのはどれか。
- 左季肋部から右季肋部
- 左季肋部から左上前腸骨棘
- 右上前腸骨棘から恥骨結合
- 左上前腸骨棘から右季肋部
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この過去問の解説 (3件)
01
弛緩性便秘とは、
大腸の蠕動運動が低下し、
大腸内の糞便通過時間が長くなり、
水分が多く吸収された結果、
便が固くなって引き起こされる便秘です。
弛緩性便秘に対して軽擦法を行う場合は、
大腸の走行と蠕動運動の方向に留意します。
大腸は、
右上前腸骨から、右季肋部、左季肋部、
左上前腸骨棘を経て、S状結腸、直腸に至り、
蠕動運動も、これと同じ方向に生じています。
×
「左季肋部から右季肋部」は、
蠕動運動の方向とは逆の方向になります。
○
「左季肋部から左上前腸骨棘」は、
直腸の方向に向かい、
蠕動運動の方向に沿っています。
×
「右上前腸骨棘から恥骨結合」は、
蠕動運動の方向に沿っていません。
×
「左上前腸骨棘から右季肋部」は、
蠕動運動の方向に沿っていません。
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02
便秘は、
機能性便秘と
器質性便秘に大別されます。
機能性便秘は、更に
弛緩性便秘と、直腸性便秘、痙攣性便秘の3つに分けられています。
このうち弛緩性便秘は、
食物繊維不足や運動不足によって、大腸の蠕動運動が低下し、
便の移動がスムーズに行われなくなった状態で、
高齢者や女性に多くみられます。
そして、直腸性便秘とは、
大腸の蠕動運動は正常なのに、直腸の排便反射の低下よって、引き起こされる便秘で、
高齢者に多くみられます。
また、痙攣性便秘とは、
ストレスなどによる、自律神経の失調によって、
大腸の蠕動運動が低下し、
引き起こされる便秘です。
一方、
器質性便秘は、
癌や、腸閉塞、子宮筋腫などによるものや、
大腸自体の形状によって、引き起こされる便秘をいいます。
本問題では、
大腸における便の走行順序の正しい選択肢を選べば正答となります。
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03
正解は2です。
弛緩性便秘に対しては大腸の蠕動運動を促すような施術が好ましいです。
蠕動運動の流れを体表から見ると、上行結腸が右上前腸骨棘から右季肋部、
横行結腸が右季肋部から左季肋部、下行結腸が左季肋部から左上前腸骨棘
の方向で流れます。
各選択肢については、以下のとおりです。
1→✖
2→下行結腸の流れ
3→✖
4→✖
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