あん摩マッサージ指圧師の過去問
第29回(2021年)
午後 問33

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問題

あん摩マッサージ指圧師国家試験 第29回(2021年) 午後 問33 (訂正依頼・報告はこちら)

次の文で示す症例の罹患筋に対して施術する場合、最も適切な筋はどれか。

「17歳の男子。サッカーの練習後に右膝が痛くなり、最近はランニング中やボールを蹴るときにも痛みを感じる。あぐらをかこうとすると右陰陵泉のやや上方に痛みが出る。」
  • 縫工筋
  • 長内転筋
  • 大腿二頭筋
  • 大腿筋膜張筋

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この過去問の解説 (3件)

01

「17歳男子」ということから、「成長期」
「練習後の膝の痛み、ランニング中や蹴る時にも痛む」ということから、「亜急性の運動器疾患」
そして

「胡坐で右陰陵泉の上方痛」ということから、「鵞足炎」と導き出せます。

 

鵞足を形成する筋肉は、
縫工筋、薄筋、半腱半膜様筋腱なので、
これらにあたる選択肢を選びます。

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02

陰陵泉は、

脛骨内側上顆の下縁と

脛骨内側縁との接点の直後に位置します。

選択肢1. 縫工筋

縫工筋は、上前腸骨棘からはじまり、

脛骨粗面内側で停止する筋で、

股関節の屈曲、股関節の外旋、

膝関節の屈曲の際に作用します。

事例において、膝関節の屈曲時に痛みが生じる部位である、

「陰陵泉のやや上方」と一致しています。

選択肢2. 長内転筋

×

長内転筋は、

恥骨櫛の下方の恥骨体からはじまり、

大腿骨祖線の中3分の1で停止する筋です。

大腿の内転に際して作用するので、

膝関節の痛みには直接関係しないものと考えられます。

選択肢3. 大腿二頭筋

×

大腿二頭筋は、

その長頭が坐骨結節、短頭が大腿骨粗線の外側唇から始まり、

腓骨頭で停止する筋です。

長頭のみが大腿の伸展に作用するとともに下腿の屈曲にも作用し、

膝の痛みには直接影響しないものと考えられます。

選択肢4. 大腿筋膜張筋

×

大腿筋膜張筋は、

上前腸骨棘から始まり、

腸脛靭帯で停止する筋です。

大腿の外転、内旋、屈曲に作用し、

膝の痛みには直接関係しないものと考えられます。

参考になった数1

03

正解は1です。

症状から予測すると鵞足炎の可能性があります。

(鵞足:縫工筋、薄筋、半腱様筋)

陰陵泉のやや上方にあるのは縫工筋と薄筋です。

選択肢の中で薄筋がないので1の縫工筋が正解となります。

各選択肢については、以下のとおりです。

1→〇

2→停止部は大腿骨の後面中央

3→走行は大腿部後面

4→股関節上部

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