あん摩マッサージ指圧師の過去問
第29回(2021年)
午後 問36

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問題

あん摩マッサージ指圧師国家試験 第29回(2021年) 午後 問36 (訂正依頼・報告はこちら)

下垂手を生じた患者の絞扼部位に対する施術を行う場合、最も適切な筋はどれか。
  • 円回内筋
  • 回外筋
  • 尺側手根屈筋
  • 長母指屈筋

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この過去問の解説 (3件)

01

下垂手は、橈骨神経麻痺により生じ、

手首の背屈と

手指の付け根の関節である中手指骨関節が

伸ばせなくなります。

第1関節と第2関節は伸展可能です。

選択肢1. 円回内筋

×

円回内筋は、

上腕骨内側上顆、尺骨鈎状突起の内側から始まり、

橈骨中央よりやや近位の外側で停止する筋です。

前腕の回内や肘関節の屈曲補助として働きます。

正中神経支配です。

選択肢1. 円回内筋

×

円回内筋は、

上腕骨内側上顆、尺骨鈎状突起の内側から始まり、

橈骨中央よりやや近位の外側で停止する筋です。

前腕の回内や肘関節の屈曲補助として働きます。

正中神経支配です。

選択肢2. 回外筋

回外筋は、

上腕骨外側上顆と尺骨近位後面からはじまり、

橈骨近位の外側面で停止する筋です。

前腕の回外に作用し、橈骨神経が支配します。

分岐した橈骨神経の一部は、

後骨間神経として回外筋浅頭の腱弓

(回外筋トンネル、フローゼのアーケード)

を通りますが、ここが絞扼部位となります。

選択肢2. 回外筋

回外筋は、

上腕骨外側上顆と尺骨近位後面からはじまり、

橈骨近位の外側面で停止する筋です。

前腕の回外に作用し、橈骨神経が支配します。

分岐した橈骨神経の一部は、

後骨間神経として回外筋浅頭の腱弓

(回外筋トンネル、フローゼのアーケード)

を通りますが、ここが絞扼部位となります。

選択肢3. 尺側手根屈筋

×

尺側手根屈筋は、

上腕骨内側上顆、尺骨近位後面からはじまり、

第5中手骨底、豆状骨、有鈎骨で停止します。

尺骨神経支配です。

選択肢3. 尺側手根屈筋

×

尺側手根屈筋は、

上腕骨内側上顆、尺骨近位後面からはじまり、

第5中手骨底、豆状骨、有鈎骨で停止します。

尺骨神経支配です。

選択肢4. 長母指屈筋

×

長母指屈筋は、

橈骨中央の前面からはじまり、

掌側の母指末節骨底で停止します。

正中神経支配です。

選択肢4. 長母指屈筋

×

長母指屈筋は、

橈骨中央の前面からはじまり、

掌側の母指末節骨底で停止します。

正中神経支配です。

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02

正解は2です。

下垂手は橈骨神経麻痺の所見です。

橈骨神経は回外筋を通るため、回外筋に何らかの障害があったとき

下垂手を引き起こす可能性があります。

各選択肢については、以下のとおりです。

1→正中神経に係わる。

2→〇

3→正中神経に係わる。

4→正中神経に係わる。

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03

下垂手とは、橈骨神経麻痺により引き起こされる病態で、指全部が伸展不能となり、幽霊の手のように垂れ下がる形となるので、Drop handとも呼ばれます。

 

下垂手の原因として、
橈骨神経の高位麻痺と、低位麻痺があり、

 

高位麻痺は、上腕骨の中央付近にある橈骨神経溝部での圧迫(ハネムーンピロー)

低位麻痺は、回外筋の圧迫(回外筋症候群)が原因となる場合が多くみられます。

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