あん摩マッサージ指圧師の過去問
第29回(2021年)
午後 問45

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問題

あん摩マッサージ指圧師国家試験 第29回(2021年) 午後 問45 (訂正依頼・報告はこちら)

次の文で示すストレッチングで伸張される筋として最も適切なのはどれか。

「患者は背臥位で、右側の股関節・膝関節を屈曲位とする。その肢位から施術者は、患者の骨盤が後傾しないように固定しながら、右膝を反対側の胸に近づけた。」
  • 大腿筋膜張筋
  • 梨状筋
  • 中殿筋
  • 大殿筋

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は4です。

起始停止を考える問題ですが、梨状筋や中殿筋と悩む問題です。
梨状筋や中殿筋であれば問題文の肢位で内旋・内転のみでストレッチされます。
膝を反対側の胸に持って行くことで、大腿骨遠位部が支点から離されますから
殿筋粗面などに付着している大殿筋がより伸張されます。

各選択肢については、以下のとおりです。

1→起始:上前腸骨棘 停止:腸脛靭帯

2→起始:仙骨の前面 停止:大転子の尖端

3→起始:腸骨翼の殿筋面、腸骨稜の外唇・殿筋筋膜 停止:大転子の尖端と外側面

4→起始:腸骨翼の殿筋面、仙骨・尾骨の外側縁、仙結節靭帯、胸腰筋膜

停止:殿筋粗面、腸脛靭帯

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02

正解は大殿筋です。

選択肢1. 大腿筋膜張筋

×

大腿筋膜張筋は、

上前腸骨棘からはじまり、

腸脛靭帯を経て、

大腿骨外側上顆、脛骨外側顆、腓骨頭で停止します。

選択肢2. 梨状筋

×

梨状筋は、

仙骨の前面、S2-4仙骨孔の間、大坐骨切痕からはじまり、

大転子内側で停止します。

選択肢3. 中殿筋

×

中殿筋は、

腸骨稜後面からはじまり、

大腿骨大転子の外側面で停止する筋です。

選択肢4. 大殿筋

大殿筋は、

腸骨稜の後方1/4、仙骨の腸骨近くの後面、腰背筋膜からはじまり、

大腿骨の殿筋粗面、腸脛靭帯で停止する筋です。

問題文のように、

背臥位で、股関節・膝関節を屈曲し、

骨盤を固定しながら右膝を反対側の胸に近づけることにより、

大殿筋のストレッチとなります。

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03

先ず、
「股関節と膝関節屈曲位」の時点で、
大腿筋膜張筋は、外れます。

 

その後、
「反対側の胸に膝を近づける」
ということで、
臀部の筋群にストレッチがかかることがわかりますが、

 

梨状筋や中殿筋に効かすには、
股関節に
さらに内旋動作を加えなければなりません。

 

膝を反対側の胸に付けるような
比較的浅い角度で、
ストレッチがかかる筋肉としては、

大殿筋が当てはまります。

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