あん摩マッサージ指圧師の過去問
第29回(2021年)
午後 問54

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問題

あん摩マッサージ指圧師国家試験 第29回(2021年) 午後 問54 (訂正依頼・報告はこちら)

次の文で示す患者の病証に対する治療穴として最も適切なのはどれか。

「39歳の女性。主訴は頭痛。痛みの性質は重痛で、体の重だるさや悪心、嘔吐を伴う。飲食の不摂生で症状は悪化する。舌は淡紅、白膩苔、脈は滑を認める。」
  • 蠡溝
  • 太渓
  • 丘墟
  • 豊隆

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この過去問の解説 (3件)

01

頭痛が主訴ですが、

その痛みが重痛であること、

体の重だるさや悪心嘔吐を伴うこと、

飲食の不摂生で症状が悪化すること、

舌が淡紅、白膩苔であること、

滑脈であることから、

痰湿あるいは食積が影響して

頭痛を生じていることが考えられます。

選択肢1. 蠡溝

×

「蠡溝」は、足の厥陰肝経に属しています。

泌尿・生殖器系疾患、婦人病、

下腿内側の知覚・運動障害に

効果があるとされています。

選択肢2. 太渓

×

「太渓」は足の少陰腎経に属しています。

足指痛、片麻痺、

泌尿・生殖器系疾患、婦人病に

効果があるとされています。

選択肢3. 丘墟

×

「丘墟」は足の少陽胆経に属し、

項頚部痛、下腿の運動麻痺、

外顆の腫脹・疼痛に

効果があるとされています。

選択肢4. 豊隆

「豊隆」は、足の陽明胃経に属しています。

下腿の知覚・運動障害、

片麻痺、腹脹、腹痛、下痢、

多量の喀痰、喘息、咳嗽に

効果があるとされており、

体内の余分な水分を取り除く働きを

促進します。

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02

頭痛の東洋医学的分類には、
外感性の頭痛と内傷性の頭痛とがあります。

 

外感性の頭痛には、
風寒によるもの
風熱によるもの
風湿によるもの
があり、

 

内傷性の頭痛には、
肝陽の亢進によるもの
痰濁によるもの
瘀血によるもの
腎虚によるもの
気血両虚によるもの

があります。

 

本病証では、
「体の重だるさ」「悪心、嘔吐」
「飲食の不摂生により悪化」
ということから、脾の運化作用が低下していることがわかり、

 

さらに、
「舌が淡紅、白膩苔」
「脈滑」
ということから、

痰濁による実証の頭痛と判断できます。

 

よって、
治療穴は、脾胃の経穴を選べばよいので、
胃の絡穴である豊隆を選択します。

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03

正解は4です。

頭痛と舌診から津液の停滞がみられ、そのうえで嘔吐、飲食の不摂生から
胃の病証とみられます。
さらに胃は脾と密接な関係にあり「脾胃の昇降失調」の項目で
悪心、嘔吐の症状も出てきます。
治療穴は胃の絡穴である4が正解です。

各選択肢については、以下のとおりです。

1→肝の絡穴

2→腎の原穴

3→胆の原穴

4→胃の絡穴

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