あん摩マッサージ指圧師の過去問
第29回(2021年)
午後 問78
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問題
あん摩マッサージ指圧師国家試験 第29回(2021年) 午後 問78 (訂正依頼・報告はこちら)
軽擦法で生じる内因性鎮痛機序の特徴はどれか。
- 脊髄分節性の抑制である。
- 持続効果が長い。
- Ⅲ群線維の興奮で作動する。
- 脊髄前角細胞を抑制する。
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この過去問の解説 (3件)
01
軽擦法は軽い力で皮膚面をさする、触圧刺激となります。
軽擦法による鎮痛は触圧覚を刺激することにより、ゲートコントロールの機序によって鎮痛作用効果を表す起こるものといえます。
1.脊髄分節性の抑制である。
軽擦法は触圧覚に刺激によって起こる脊髄分節性の抑制であるため、正答となります。
2.持続効果が長い。
持続効果は長続きしません。
3.Ⅲ群線維の興奮で作動する。
軽擦法による刺激は触圧刺激であり、Ⅱ群線維の興奮によって作動します。
Ⅲ群線維は温痛覚となります。
4.脊髄前角細胞を抑制する。
脊髄前角細胞は骨格筋を支配する運動ニューロンであり、鎮痛との関連は薄いと言えます。
内因性鎮痛機序で抑制されるものは、脊髄後角の2次侵害受容ニューロンの活動となります。
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02
正解は1です。
軽擦で生じる内因性の機序とは自律神経反射を指しています。
軽擦による鎮痛は体性-内臓反射にあたり、これは脊髄分節レベルで起こります。
各選択肢については、以下のとおりです。
1→〇
2→長くは続きません。
3→Ⅱ群線維の興奮で作動します。
4→中間外側核(交感神経節前線維の神経細胞の集合体)を抑制します。
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03
内因性鎮痛機序には、
内因性オピオイド系
下行性疼痛抑制系
ゲートコントロール系
などがありますが、
軽擦法における内因性鎮痛機序は、
ゲートコントロール理論によるものと考えられます。
これは、
太い神経線維による触圧覚刺激によって、
細い神経線維による痛みが抑制される機序のことです。
しばしば、痛い場所をさすると痛みが和らぐことを例に、説明されます。
ゲートコントロールによる鎮痛作用は、
持続時間が短く、脊髄分節性という特徴があります。
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