あん摩マッサージ指圧師の過去問
第30回(2022年)
午前 問21

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問題

あん摩マッサージ指圧師国家試験 第30回(2022年) 午前 問21 (訂正依頼・報告はこちら)

成人の脊髄について正しいのはどれか。
  • 後角には運動神経細胞が集まる。
  • 脊髄円錐は仙骨の高さにある。
  • 脊髄神経節は後根にある。
  • 中心管は白質を通る。

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この過去問の解説 (4件)

01

神経への理解を深めるうえで基礎となる脊髄の問題です。

そこで障害が起きているか病態を把握するために

問題なく正解できるようにしておきましょう。

選択肢1. 後角には運動神経細胞が集まる。

後角には感覚神経細胞が集まるので不正解です。

前角に運動神経細胞が集まります。

選択肢2. 脊髄円錐は仙骨の高さにある。

脊髄円錐は第一腰椎と第二腰椎間高位に位置します。

選択肢3. 脊髄神経節は後根にある。

脊髄神経節は後根に位置します。

位置関係からも推測できるように

感覚ニューロンを多く含みます。

選択肢4. 中心管は白質を通る。

中心管とは髄液を入れる管のことです。

白質ではなく灰白質を通ります。

まとめ

脊髄は運動や感覚などのもととなり

その範囲は多岐にわたります。

理解を深めておくと

より適切な施術を患者様に提供することができます。

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02

脊髄は、長さ45㎝程度、頸膨大と腰膨大で膨らんでいて、大後頭孔から、第1、2腰椎の高さで円錐となり終わっています。

頸椎は7個ですが、頸神経は、7対ではなく、8対出ることに注意しましょう。

脊髄は、軟膜、クモ膜、硬膜で覆われており、

脊髄の構造として、灰白質部分に、中心管、前角,側角、後角があり、白質部分に前索、側索、後索、があります。そして、脊髄神経の前根と後根の内、後根に脊椎神経節があります。

選択肢1. 後角には運動神経細胞が集まる。

後角には、脊髄神経の後根が来ていて、脊髄神経節のある感覚神経となります。

選択肢2. 脊髄円錐は仙骨の高さにある。

脊髄の終わりは、第1、第2腰椎の高さとなります。

選択肢3. 脊髄神経節は後根にある。

正解です。

選択肢4. 中心管は白質を通る。

中心管は、灰白質の中心にあります。灰白質は、ニューロンの細胞体の部分の集まりで、白質がニューロンの軸索の部分の集まりです。脊髄では、内側が灰白質、脳では逆になり、外側が灰白質となることに注意しましょう。

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03

正解は「脊髄神経節は後根にある。」です。

脊髄は、脊髄管の中に納められた神経細胞の集まりを言います。

延髄の下方につながる部分で脊柱管内に存在しています。

直径約1cm、長さは成人で約40cmの長細い器官です。脊髄の下端は円錐状に終わり、その部分を脊髄円盤と呼び、出生時は第3腰椎の高さに位置していますが、成人になると第1腰椎か第2腰椎の高さに位置しています。

脊髄の脊髄断面の特徴としては、中心が灰色(灰白質)で周辺部は白色(白質)に見えます。

灰白質は蝶の形をしていて神経の細胞体が存在しています。腹側から前角・側角・後角と位置しており、前角には運動性線維(遠心性線維)が集まり、後角には感覚性線維(求心性線維)、両者の中間に存在する中間質の側角は内臓機能に関係する神経が多数存在しています。また、灰白質の中心には中心管が通っています。

白質の部分には上行性、あるいは下行性線維が存在します。白質も灰白質と同様に前索・側索・後索と位置しています。

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04

正解は脊髄神経節は後根にある。です。

選択肢1. 後角には運動神経細胞が集まる。

×

後角は、脊髄の灰白質の後側の部分をいい、

感覚神経細胞が集まっている部分です。

運動神経細胞は、前角に集まっています。

選択肢2. 脊髄円錐は仙骨の高さにある。

×

脊髄円錐は、脊髄の下端を指し、

およそ第1〜第2腰椎の高さにあります。

選択肢3. 脊髄神経節は後根にある。

脊髄神経節は、後根にあり、

感覚神経細胞からなっています。

選択肢4. 中心管は白質を通る。

×

中心管は、脊髄の中心に位置していますので、

白質ではなく、灰白質を通っているといえます。

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