あん摩マッサージ指圧師の過去問 第30回(2022年) 午前 問35
この過去問の解説 (3件)
アレルギー反応の種類の問題です。おおきく4つに分けられます。
「即時型」とも呼ばれます。狭義のアレルギーです。
蕁麻疹、アレルギー性鼻炎、気管支喘息、食物アレルギー、花粉症などがあります。
「細胞障害型」とも呼ばれます。
アレルゲンによってできた抗体が自分の細胞表面まで攻撃してしまいます。
- 自己免疫性溶血性貧血、バセドウ病、橋本病などがあります。
「免疫反応型」とも呼ばれます。
抗体と抗原が結合し免疫複合体となり血管を通り臓器の内部で小さい血管に付着し炎症反応が起こります。
- 糸球体腎炎、アレルギー性気管支炎、薬剤アレルギー、糸球体腎炎、血清病、慢性関節リウマ、全身性エリテマトーデスなどがあります。
「遅延型」とも呼ばれます。
抗原が免疫細胞を刺激し過剰なアレルギー反応がでます。
- アレルギー性接触皮膚炎、アトピー性皮膚炎、臓器移植の拒絶反応、薬剤アレルギーなどがあります。
アレルギーとは異物や侵入物を排除するための免疫学的仕組みによって発生する過剰反応が、細胞や組織を障害する場合の全ての総称を言います。
これらのアレルギー反応をそれぞれの反応によって5つに分類されます。
アナフィラキシー反応型とも言われ、気道や皮膚などから侵入したさまざまな抗体に対してIgE抗体が形成し、抗原と肥満細胞の受容体を結合させます。
それによって肥満細胞からヒスタミンやセロトニンなどの血管透過性を高めたり、鼻汁の分泌を異常に亢進させる仲介物質を分泌させ、アレルギー反応を起こします。
このアレルギーに分類される主な疾患としては、花粉症・気管支喘息・アトピー性皮膚炎・蕁麻疹などがあります。
細胞障害性反応型とも言われ、IgMやIgG抗体が細胞表面の抗原と結合し、補体などが関係して直接細胞を破壊する反応です。
赤血球や顆粒球、血小板や基底膜などが標的細胞になり、これらに対する抗体が原因となる疾患があります。
赤血球が標的となる疾患では溶血性貧血があり、基底膜抗体による疾患は、グットパスチャー症候群(腎臓と肺に病変を形成する病気)があります。
免疫複合体反応型とも言われ、IgG抗体が抗原と結合して免疫複合体が形成されます。
この免疫複合体が過剰に形成された場合、組織に沈着して補体を活性化させて炎症性の破壊を引き起こします。
(簡単に言えば戦隊モノのヒーローが怪獣や敵と交戦して街が壊れる...そんなイメージです。)
主な疾患としては、急性糸球体腎炎・全身性エリテマトーデス(ループス腎炎)・血清病(アルサス反応)・リウマチ様関節炎などが代表的な疾患です。
遅延型反応とも言われ、高原で監査されたTh1リンパ球が同じ抗原で刺激されてサイトカインを産生し、それによって大食細胞が活性化されて炎症性の組織障害が発生します。
これらは臓器移植の拒絶反応やツベルクリン反応で見られる反応です。
その他にもⅤ型アレルギーがあります。Ⅴ型アレルギーは機能亢進型反応とも言われ、Ⅱ型アレルギーの仲間です。
Ⅱ型アレルギーは特定の細胞を破壊しましたが、Ⅴ型アレルギーは細胞の機能を亢進させます。
主な疾患としては、甲状腺機能亢進症(バセドウ病)が挙げられます。
ちなみに免疫の分類としては
Ⅰ〜Ⅲ型アレルギー:液性免疫
Ⅳ型アレルギー:細胞性免疫 となります。併せて覚えておくといいと思います。
正解はⅢ型アレルギーです。
×
Ⅰ型アレルギーは、
アレルギーの原因物質であるアレルゲン(抗原)が
体内に入って数時間以内に発症するアレルギーのことです。
IgE細胞や肥満細胞が関与しており、
アレルギー性鼻炎や気管支喘息などがこれに相当します。
×
Ⅱ型アレルギーは、
自身の細胞がアレルゲンと認識されるために起こる
アレルギー反応です。
IgEやIgMとその働きをサポートする補体が関与し、
細胞そのものを傷害します。
自己免疫性溶血性貧血や重症筋無力症などがこれにあたります。
○
体液の中に溶けているアレルゲンと、
抗体が反応してできた免疫複合体が関与するアレルギー反応です。
急性糸球体腎炎や全身性エリテマトーデス、
慢性関節リウマチがこれにあたります。
×
Ⅳ型アレルギーは、
アレルゲンがT細胞に作用して生じたリンホカインが作用して生じます。
接触性皮膚炎などがこれに相当します。
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