あん摩マッサージ指圧師の過去問
第30回(2022年)
午前 問58
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問題
あん摩マッサージ指圧師国家試験 第30回(2022年) 午前 問58 (訂正依頼・報告はこちら)
次の文で示す感染症はどれか。
「丘疹から水疱となり、その後破れて痂疲を形成する発疹を呈する。」
「丘疹から水疱となり、その後破れて痂疲を形成する発疹を呈する。」
- 猩紅熱
- 水痘
- 風疹
- 麻疹
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この過去問の解説 (3件)
01
それぞれの感染症の特徴を思い出しましょう。
A群溶血性連鎖球菌の感染によって急性上気道炎、咽頭炎、扁桃炎を起こし、毒素による特有な皮疹を伴う疾患です。高熱、咽頭痛、嘔吐、頭痛、全身倦怠感、食欲不振が現れます。
ウイルスの感染により発病し、発熱と皮疹が出現します。紅色丘疹→水疱→膿疱→痂疲の順に変化します。なので、これが正解であると考えられます。
風疹ウイルスの感染により発症する急性発疹性感染症です。バラ紅色の斑状丘疹、発熱、リンパ節腫脹といった症状が現れます。
麻疹ウイルスの感染により発症する熱性発疹性疾患です。潜伏期、カタル期、発疹期、回復期の順に経過していきます。
主要な感染症は以下の通りです。
細菌性感染症:猩紅熱、百日咳、ジフテリア、破傷風、ブドウ球菌感染症、細菌性食中毒、細菌性赤痢、コレラ、腸チフス
ウイルス感染症:インフルエンザ、麻疹、風疹、流行性耳下腺炎、単純ヘルペス感染症、水痘・帯状疱疹
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02
正解は「水痘」です。
間違いです。
猩紅熱の湿疹は、小さな点状の湿疹で赤みを帯びており、紙ヤスリのように皮膚表面がガサガサしています。
腋下や鼠径部が好発部位となります。イチゴ舌が特徴となる疾患です。
正解です。
水痘の湿疹は、小児においては初発症状であり、全身に掻痒感を伴う紅斑が出現し、
「丘疹から水疱となり、その後破れて痂疲を形成する発疹を呈する。」
約10日間で痂疲化しますが、新たな湿疹が次々と出現します。
間違いです。
風疹の湿疹は、全身に出現する粟粒大の丘疹で、色素沈着は残さずに数日で消失します。
その他、眼の結膜充血や、後頭部周囲のリンパ節腫脹、口蓋の点状丘疹などの症状が、ほぼ同時に出現します。
間違いです。
麻疹の湿疹は、発症後10日ほどで出現し、耳から頚部、顔面部や体幹部、そして四肢と段々と全身に広がる小さな扁平紅斑は、徐々に融合して不整形な斑状となります。
回復期には、湿疹は色素沈着し、落屑を残しつつ消失していきます。
また、カタル期という発症初期の発熱した後に、口腔内の粘膜や歯肉に点状の白色斑が出現し、コプリック斑と呼ばれています。
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03
正解は 水痘です。
・猩紅熱の皮疹は小さな点状の紅い皮疹が見られ、触るとザラザラとした紙やすり状の感触がします。
腋窩や鼠蹊部に見られることが多く、手掌や足底にはあまり見られず、口の周りが蒼白で頬や顎が赤い口囲蒼白が特徴です。
また舌は舌乳頭の発赤(イチゴ舌)が見られます。
・水痘の皮疹は紅色丘疹→水疱→膿疱→痂皮の順に変化します。肋間神経に多く見られます。
・風疹はバラ状の斑状丘疹で、顔→耳後→頸部→体幹→四肢の順で出現します。
胎児に奇形(先天性風疹症候群)などを起こす危険があるため注意が必要な疾患です。
・麻疹はカタル期に口腔粘膜にコプリック斑という周囲が赤い小さな斑点が出現します。
その後の発疹期に耳後部、頸部から次第に全身に斑状の丘疹性発疹が出現します。
☆原発疹・続発疹の問題も出題しやすいため覚えておくといいと思います。
色々なところで語呂など紹介されているので確認しておくといいでしょう。
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